平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 132

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問 132  正答率 : 60.6%

 国家試験問題

国家試験問題
化学物質とその毒性に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ハロタンは、アレルギー反応を引き起こし、肝毒性を発現する。
2 ホルムアルデヒドは、紫外線による活性化を受けて皮膚毒性を発現する。
3 カルバリルは、活性酸素種の産生を介して肺毒性を発現する。
4 ジクロルボスは、シトクロムcオキシダーゼに結合し、神経毒性を発現する。
5 アニリンとニトロベンゼンの血液毒性発現には、共通の代謝物の生成が関与する。

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問 132    

 e-REC解説

解答 1、5

1 正
ハロタンは、シトクロムP450により代謝されてトリフルオロアセチルクロリドとなり、タンパク質と結合し抗原化し、自己抗体を産生することでアレルギー性の肝毒性を発現する。

2 誤
ホルムアルデヒドは、紫外線により活性化されることなく、皮膚毒性を発現する。

3 誤
カルバリルは、カルバメート系殺虫剤で、可逆的にコリンエステラーゼを阻害し、過剰な神経刺激(縮瞳、唾液、涙などの分泌促進等)を引き起こす。

4 誤
ジクロルボスは、生体内で代謝活性化を受けずにコリンエステラーゼ(ChE)のセリン残基のOH基に不可逆的に結合し、毒性を発揮する。

5 正
アニリンとニトロベンゼンは、共にフェニルヒドロキシルアミンとなり、血液毒性(メトヘモグロビン血症)を発現する。

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