平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 159

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問 159  正答率 : 47.4%

 国家試験問題

国家試験問題
消化器系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 センナは、大腸のアウエルバッハ神経叢に作用し、腸運動を抑制する。
2 ウルソデオキシコール酸は、胆汁中の胆汁酸を増加させるとともに、コレステロール胆石を溶解する。
3 ピペリドレートは、Oddi括約筋の収縮を抑制する。
4 ラモセトロンは、消化管内在神経叢のセロトニン5−HT3受容体を刺激し、便秘を改善する。
5 ポリカルボフィルカルシウムは、小腸上部で吸収され、大腸内水分保持作用を示す。

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問 159    

 e-REC解説

解答 2、3

1 誤
センナの主成分であるセンノシドは、大腸刺激性下剤であり、経口投与後腸管内で腸内細菌により加水分解を受け、大腸のアウエルバッハ神経叢を刺激して、腸運動を亢進する。

2 正
ウルソデオキシコール酸は、利胆薬であり、胆汁中の胆汁酸を増加させ胆汁分泌を促進することで、胆汁うっ滞を改善する。また、胆石表面のコレステロールをミセル化して溶解する作用も有する。

3 正
ピペリドレートは、抗コリン薬であり、ムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断することで、アセチルコリンによるOddi括約筋の収縮を抑制する。

4 誤
ラモセトロンは、セロトニン5-HT3受容体遮断薬であり、セロトニンによる腸管収縮を抑制するため下痢型過敏性腸症候群に用いられる。

5 誤
ポリカルボフィルカルシウムは、経口投与後消化管内で吸収されず、消化管内において水分調節作用を示すため、過敏性腸症候群における便通異常(下痢、便秘)及び消化器症状を改善する。

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