平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 168

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問 168  正答率 : 61.3%

 国家試験問題

国家試験問題
肝臓で一部が代謝され、一部は未変化体のまま胆汁排泄される薬物について、その肝クリアランスが低下する要因となり得るのはどれか。2つ選べ。

1 心拍出量の増大
2 血中タンパク結合の阻害
3 肝取り込みの阻害
4 肝代謝酵素の誘導
5 胆汁排泄の阻害

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問 168    

 e-REC解説

解答 3、5

肝臓に取り込まれた薬物は、代謝及び胆汁中排泄により消失する。よって、肝クリアランスは、肝臓での代謝によるクリアランスと未変化体の胆汁排泄クリアランスの和で表される。また、生理学的モデルにおいて、肝クリアランスは、肝血流量に依存して変化する。

1 誤
心拍出量の増大により肝血流量が増大するため、心拍出量の増大により肝クリアランスは増大する。

2 誤
血中タンパク結合の阻害により、遊離型の薬物が増大し、肝臓に薬物が取り込まれやすくなるため、肝クリアランスは増大する。

3 正
肝取り込み阻害により、肝臓に薬物が移行しにくくなるため、肝クリアランスは低下する。

4 誤
肝代謝酵素の誘導により代謝クリアランスが増大するため、肝クリアランスは増大する。

5 正
胆汁排泄の阻害により未変化体の胆汁排泄クリアランスが低下するため、肝クリアランスは低下する。

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