平成26年度 第99回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 49

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問 49  正答率 : 78.1%

 国家試験問題

国家試験問題
懸濁性注射剤にせん断応力を与えて、等温下で静置するとき、粘度が徐々に回復する現象を何というか。1つ選べ。

1 ニュートン流動
2 塑性流動
3 クリーミング
4 ダイラタンシー
5 チキソトロピー

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問 49    

 e-REC解説

解答 5

懸濁性注射剤にせん断応力を与えて、等温下で静置するとき、粘度が徐々に回復する現象がみられることがある。この現象をチキソトロピーという。なお、チキソトロピーがみられる場合、せん断速度とせん断応力に対してプロットしたグラフ(レオグラム)の上昇曲線(応力増加時の流動曲線)と下降曲線(応力減少時の流動曲線)は一致しない。チキソトロピーを示す流体の流動曲線はループ状になり、これをヒステリシスループという。
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1 誤
ニュートン流動とは、せん断応力とせん断速度との間に比例関係が成立する流動のことである。

2 誤
塑性流動とは、ある一定のせん断応力(降伏値)までは流動せず、その値を超えたらニュートン流動のようにせん断応力とせん断速度との間に比例関係が成立する流動のことである。

3 誤
クリーミングとは、乳剤において、内相(分散相)粒子が沈降または浮上する現象のことである。

4 誤
ダイラタンシーとは、せん断応力及びせん断速度が増加すると、それに伴って、粘度が次第に大きくなる現象のことである。

5 正

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