平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 324,325

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問 324  正答率 : 88.8%
問 325  正答率 : 77.2%

 国家試験問題

国家試験問題
80歳女性の家族より「一昨日、処方せんにより調剤してもらった薬を服薬してから母親の体のふらつきがひどくなり、今朝転倒した。」と薬局に連絡があった。調剤した薬剤師が確認したところ、薬剤量を誤って多く調剤した可能性が疑われた。

問324(実務)
この時点での当該保険薬局における対応として、適切でないのはどれか。1つ選べ。

1 本人の状況・状態を確認する。
2 家族を安心させるため、補償を約束する旨を伝える。
3 状況を管理薬剤師・開設者に報告する。
4 確認した事実関係を隠さないで患者側に説明する。
5 他の患者への事象拡大を防止するための策を講じる。


問325(法規・制度・倫理)
処方された薬剤の用量を誤って調剤した場合、医療事故につながる可能性がある。下図は、公益財団法人日本医療機能評価機構で収集した医療機関におけるヒヤリ・ハット事例の報告件数に基づいて作成されている。図のア〜オに入る語句として適切なのはどれか。1つ選べ。
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問 324    
問 325    

 e-REC解説

問324 解答 2

1 適切
調剤過誤が発覚した場合、最も優先すべきことは、患者への健康被害の有無・健康被害の程度を確認することである。

2 不適切
設問の状況は、調剤過誤の可能性が疑われる状態であるため、補償について説明することは適切でない。補償については、調剤過誤であると確定した後に、患者やその家族と話し合って決定する必要がある。

3 適切
状況を確認した後、管理薬剤師・開設者に報告し、その後、薬局では組織的な対応を行う準備を行う必要がある。

4 適切
調剤過誤発生時の基本原則である「隠さない」、「ごまかさない」、「非を相手に押し付けない」を意識し、確認した事実関係を患者に説明する必要がある。

5 適切
調剤過誤が発生した場合、その結果を踏まえ、今後の対策を立てて全関係職員に周知するなどの策を講じる必要がある。


問325 解答 2

公益財団法人日本医療機能評価機構が作成した「医療事故情報収集等事業 平成24年 年報」に記載されている「報告項目の内訳」及び「当事者職種の内訳」を以下に示す。
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