平成30年度 第103回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 136

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問 136  正答率 : 81.2%

 国家試験問題

国家試験問題
食物連鎖及び生物濃縮に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 食物連鎖における高次消費者の個体数は、一次消費者の個体数に比べて多い。


2 食物連鎖の結果、有毒渦鞭毛藻を摂食した貝類が麻痺性貝毒を蓄積し、ヒトに中毒を起こすことがある。


3 生物濃縮には、直接濃縮と間接濃縮があり、前者には食物連鎖の関与が大きい。


4 生物濃縮の程度を表す指標である濃縮係数は、化学物質の環境中濃度を化学物質の生体内濃度で除した値である。


5 PCB(ポリ塩化ビフェニル)やDDT(ジクロロジフェニルトリクロロエタン)は、いずれも脂肪組織に移行して残留しやすい性質を有し、海洋生態系において大型魚類に蓄積される。

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問 136    

 e-REC解説

解答 2、5

1 誤
食物連鎖における高次消費者の個体数は、一次消費者の個体数に比べて少ない。一般に、生態ピラビッドの上位に進むほど個体数は減少する。

2 正
有毒渦鞭毛藻は、植物プランクトンの一種であり、麻痺性貝毒であるサキシトキシンを産生する。イガイやホタテガイなどの二枚貝が有毒渦鞭毛藻を捕食することによってサキシトキシンが蓄積し、ヒトがこの貝を摂取することによって神経障害を起こすことがある。

3 誤
生物濃縮には、直接濃縮と間接濃縮があり、後者には食物連鎖の関与が多い。なお、直接濃縮は、呼吸や体表面を介して直接体内に物質を取り込み蓄積することに起因する。

4 誤
生物濃縮の程度を表す指標である濃縮係数は、化学物質の生体内濃度を化学物質の環境中濃度で除した値である。濃縮係数が1を超えた場合、生物濃縮が起きていると評価する。

5 正

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