平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 161

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問 161  正答率 : 58.1%

 国家試験問題

国家試験問題
呼吸器系に作用する薬物について、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ジヒドロコデインは、モルヒネより鎮咳作用は強いが、依存性形成作用は弱い。


2 アンブロキソールは、Ⅱ型肺胞上皮細胞からの肺表面活性物質(肺サーファクタント)の分泌を促進し、去痰作用を示す。


3 カルボシステインは、ムコタンパク質のジスルフィド結合を切断して、痰の粘度を低下させる。


4 ノスカピンは、延髄の咳中枢を抑制して鎮咳作用を示すが、呼吸中枢抑制作用なない。


5 ナロキソンは、末梢性化学受容器を刺激して呼吸興奮を引き起こす。

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問 161    

 e-REC解説

解答 2、4

1 誤
ジヒドロコデインは、モルヒネと比較すると鎮咳作用は弱いが、依存性形成作用などの副作用も弱く比較的安全なため、鎮咳薬として用いられる。

2 正
アンブロキソールは、ブロムヘキシンの活性代謝物であり、Ⅱ型肺胞上皮細胞からの肺表面活性物質(肺サーファクタント)の分泌を促進し、去痰作用を示す。

3 誤
カルボシステインは、粘液構成成分の構成を正常化し、痰の粘性を低下させることで去痰作用を示す。なお、ムコタンパク質中のジスルフィド結合を切断して去痰作用を示すのは、アセチルシステインなどの去痰薬である。

4 正
ノスカピンは、非麻薬性鎮咳薬であり、延髄の咳中枢を抑制することで鎮咳作用を示すが、呼吸中枢抑制作用はもたない。

5 誤
ナロキソンは、オピオイドμ受容体遮断薬であり、モルヒネなどオピオイド受容体刺激薬による呼吸抑制の改善に用いる。なお、末梢性化学受容器を刺激して呼吸興奮を引き起こす薬物には、ドキサプラムがある。

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