平成28年度 第101回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 179

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問 179  正答率 : 60.9%

 国家試験問題

国家試験問題
ある経皮吸収型製剤の断面図(模式図)を以下に示す。in vitro放出試験における本製剤からの累積薬物放出量と時間の関係を示したグラフとして、正しいのはどれか。1つ選べ。ただし、放出試験中、薬物貯蔵層内、放出制御膜内及び粘着層内の薬物濃度は一定に保たれ、かつシンク条件が成立しているものとする。

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問 179    

 e-REC解説

解答 3

設問中の製剤の断面図に放出制御膜があることから本製剤がリザーバー型放出制御製剤であると判断できる。リザーバー型放出制御製剤からの薬物放出速度(dQ/dt)は①式で表される。
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in vitro放出試験においてシンク条件(Cin≫Cout)が成立している場合、(Cin-Cout)≒Cinとなり、①式は②式のように表すことができる。
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②式を基に累積薬物放出量と時間の関係を考えていく。
薬物の放出制御膜中拡散定数Dは一定であり、in vitro放出試験は、試料(放出制御型製剤)の形状に影響を与えてはならないため、薬物放出面積Sや、放出制御膜の厚さhは一定であると考えられる。さらに、問題文中に「放出試験中、薬物貯蔵層内、放出制御膜内及び粘着層内の薬物濃度は一定に保たれ」とあるので、薬物貯蔵層と放出制御膜表面の分配係数K及び薬物貯蔵層内の薬物濃度Cinは、一定であると考えることができる。
よって、累積薬物放出量と時間の関係を示すグラフの傾き(dQ/dt)は一定と考えられるため、関係を示したグラフとして正しいものは3のグラフとなる。

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