平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 183

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問 183  正答率 : 72.0%

 国家試験問題

国家試験問題
悪性リンパ腫に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 通常、リンパ節腫大は見られない。


2 骨髄造血幹細胞が腫瘍化したものである。


3 B細胞性では、CHOP療法とCD20に対する抗体療法の併用が有効である。


4 胃に限局した病変では、ヘリコバクター・ピロリ感染の検査が必要である。


5 T細胞に由来するものはない。

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問 183    

 e-REC解説

解答 3、4

1 誤
悪性リンパ腫は、リンパ系悪性腫瘍性疾患であり、ホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫に分類される。ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫ともに、頚部、腋下などにリンパ節腫大がみられることが多い。

2 誤
悪性リンパ腫は、リンパ系細胞が腫瘍化したものであり、骨髄造血幹細胞が腫瘍化したものではない。

3 正
CHOP療法とは、3腫の抗悪性腫瘍薬(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン)と副腎皮質ステロイド(プレゾニゾロン)の多剤併用療法のことであり、また、R—CHOP療法とは、CHOP療法に抗CD20モノクローナル抗体であるリツキシマブを併用した多剤併用療法のことである。B細胞性の悪性リンパ腫では、ほとんどの症例でCD20抗原が発現しているため、R—CHOP療法が有効とされている。

4 正
胃に発現する低悪性度のMALTリンパ腫は、ヘリコバクター・ピロリ菌が関与することにより、増殖することがあると考えられている。そのため、ヘリコバクター・ピロリ菌を除菌することにより、リンパ腫が改善することが多い。よって、胃に限局した病変では、ヘリコバクター・ピロリ感染の検査が必要である。

5 誤
悪性リンパ腫には、T細胞、B細胞、NK細胞に由来するものがある。

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