平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 10

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問 10  正答率 : 70.1%

 国家試験問題

国家試験問題
塩基性が最も強い含窒素化合物はどれか。1つ選べ。
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問 10    

 e-REC解説

解答 5

一般に、窒素の非共有電子対の電子密度が高いほど塩基性が強い。

1 誤
ニトロベンゼンの構造である。ニトロベンゼンのニトロ基の窒素は非共有電子対を有さない。そのため、ニトロベンゼンは、塩基性を示さない。

2 誤
ベンゾニトリルの構造である。ベンゾニトリルのシアノ基の窒素の非共有電子対はsp混成軌道に収容され、s性が高く原子核に近いため、塩基性を示しにくい。そのため、ベンゾニトリルの塩基性は弱い。

3 誤
ピロールの構造である。ピロールの窒素の非共有電子対はp軌道に収容され、芳香性に寄与している。そのため、ピロールは、塩基性を示さない。

4 誤
2−ピロリドンの構造である。2−ピロリドンの窒素の非共有電子対はカルボニル基との共鳴により非局在化している。そのため、2−ピロリドンの塩基性を示しにくい。

5 正
ジエチルアミンの構造である。ジエチルアミンの窒素の非共有電子対はsp3混成軌道に収容され、s性が低いため、塩基性を示しやすい。そのため、ジエチルアミンの塩基性は強い。

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