平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 104

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問 104  正答率 : 28.3%

 国家試験問題

国家試験問題
以下の反応のうち、主生成物の構造を正しく示しているのはどれか。2つ選べ。ただし、すべての反応は終了後、適切な後処理を施してある。
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問 104    

 e-REC解説

解答 3、5

1 誤
水素化ホウ素ナトリウムを用いるヒドリド(H)還元である。アルデヒドをヒドリド還元すると第一級アルコールが得られる。選択肢のようにアルデヒドをアルカンまで還元するにはクレメンゼン還元やウォルフ・キシュナー還元を行う必要がある。
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2 誤
ケトン(RCOR’)へのシアン化物イオン(CN)の付加反応である。下図のように反応してシアノヒドリンが得られる。
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3 正
塩基性条件下におけるケトンとアルデヒドのアルドール縮合反応である。ケトンのα位水素原子は塩基によって脱プロトン化され、エノラートアニオンを生じる。これが求核剤となり、アルデヒドのカルボニル炭素へ付加することでアルドールが得られる。アルドールのα位水素原子が再度塩基によって脱プロトン化されて脱水(縮合)反応が進行し、エノン(下図の例の場合、ベンジリデンアセトン)が得られる。
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4 誤
エステルとグリニャール試薬との反応では第三級アルコールが得られる。下図のようにエステルのカルボニル炭素への求核攻撃後、アルコキシド(RO)が脱離することで一旦ケトンを生じる。ケトンはエステルよりも反応性が高いため、さらにもう1分子のグリニャール試薬と反応して第三級アルコールを与える。
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5 正
カルボン酸誘導体の反応を問う問題である。反応性の高い酸無水物や酸塩化物はアルコールと反応してエステルを与える。三級アミンは脱離するカルボン酸や塩酸を補足するために添加されている。酸無水物や酸塩化物と一級アミン、二級アミンとの反応ではアミドが合成できる。
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