令和06年度 第109回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 105

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問 105  正答率 : 50.4%

 国家試験問題

国家試験問題
非ステロイド性抗炎症薬A〜Eに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

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1 A以外は不斉中心をもたない。


2 Bはフェニル酢酸系の抗炎症薬である。


3 Cには環状スルホンアミド構造がある。


4 D以外は酸性官能基をもつ。


5 Eにはインドール骨格がある。

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問 105    

 e-REC解説

解答 3、4

Aはザルトプロフェン、Bはメフェナム酸、Cはピロキシカム、Dはチアラミド、Eはスリンダクである。

1 誤
AとEが不斉中心をもつ。不斉中心とは分子全体のキラリティーを決定する原子のことで、不斉炭素の他にも硫黄原子などが不斉中心になることが知られている。E中の硫黄原子はローンペアを1方向として4方向に異なる原子団が結合しており、不斉中心となる。また、Aはベンジル位の炭素が不斉中心(不斉炭素)である。
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2 誤
Bはフェナム酸系の抗炎症薬である。フェニル酢酸系の抗炎症薬とは構造中にフェニル酢酸を含み、ジクロフェナクやインドメタシンが該当する。
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3 正
スルホンアミド構造を持つ抗炎症薬はオキシカム系と呼ばれ、ピロキシカムやメロキシカムが該当する。
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4 正
Dは塩基性NSAIDsであり、A、B、C、Eは酸性NSAIDsである。酸性NSAIDsのうちA、B、Eはカルボキシ基、Cはエノール性水酸基が酸性を示す官能基である。
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5 誤
Eはインドール骨格を持たない。Eが持つ六員環と五員環のつながった構造はインダン骨格と呼ばれる。
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