令和07年度 第110回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 112

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問 112  正答率 : 73.1%

 国家試験問題

国家試験問題
甲状腺ホルモン(T3、T4)はヨウ素を含むアミノ酸誘導体であるが、アミノ酸から直接作られるのではない。甲状腺濾胞における生合成過程では、タンパク質のチログロブリンが前駆物質となる。下図は、甲状腺濾胞においてT3、T4が作られるまでに、チログロブリンが移動する流れを示したものである。チログロブリンは甲状腺濾胞上皮細胞で作られてからコロイド中に分泌され、再び甲状腺濾胞上皮細胞に取り込まれ、最終的にT3、T4が濾胞外に分泌される。図中の1〜5のうち、チログロブリンのヨウ素化反応が行われる場所はどれか。1つ選べ。

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問 112    

 e-REC解説

解答 3

甲状腺ホルモンの生合成において、チログロブリンのヨウ素化反応は、甲状腺濾胞上皮細胞で囲まれた濾胞コロイド腔(選択肢3)で行われる。チログロブリンは、甲状腺濾胞上皮細胞で合成され、糖鎖修飾などを受けたのち、濾胞コロイド腔に分泌される。また、甲状腺濾胞上皮細胞に取り込まれたヨウ化物イオンは、甲状腺ペルオキシダーゼの作用によりヨウ素分子となり同じく濾胞コロイド腔に分泌される。その後、濾胞コロイド腔にてチログロブリンのヨウ素化反応により、モノヨードチロシン(MIT)やジヨードチロシン(DIT)が生成され、これらの縮合反応を経てトリヨードチロニン(T3)やチロキシン(T4)が合成される。

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