平成24年度 第97回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 119

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問 119  正答率 : 65.1%

 国家試験問題

国家試験問題
ヒトの抗体及びその遺伝子に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 定常部は、重鎖(H鎖)及び軽鎖(L鎖)に存在する。


2 H鎖の定常部及び可変部をコードする遺伝子は、染色体上で離れて存在する。


3 H鎖の可変部は、V、D及びJの3つの遺伝子断片によってコードされる。


4 遺伝子の組換えにより、可変部の多様性が生み出される。


5 L鎖の可変部の種類は、V遺伝子の数とほぼ等しい。

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問 119    

 e-REC解説

解答 5

1 正しい
抗体分子は、2本の重鎖(H鎖)と2本の軽鎖(L鎖)からなり、共に可変部及び定常部を有する。
スクリーンショット 2017-05-01 18.31.18.png

2 正しい
ヒトにおいて、抗体分子のH鎖の定常部及び可変部をコードする遺伝子は、第14染色体上で離れて存在している。

3 正しい
H鎖の可変部は、V遺伝子群(約50種)、D遺伝子群(約30種)、J遺伝子群(約6種)の3つの遺伝子断片によってコードされている。H鎖の可変部をコードする活性型遺伝子は、V遺伝子群、D遺伝子群、J遺伝子群から1つずつ遺伝子断片を選択し作り出される(これを遺伝子組み換えという)。そのため、遺伝子の組換えにより、H鎖の可変部の多様性が生み出される。

4 正しい
解説3参照

5 誤っている
L鎖の可変部は、V遺伝子群とJ遺伝子群の2つの遺伝子断片によってコード化されている。L鎖の可変部をコードする活性型遺伝子は、V遺伝子群、J遺伝子群から1つずつ遺伝子断片を選択し作り出される。よって、L鎖の可変部の種類は、V遺伝子の数より多い。

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