平成29年度 第102回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 122

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問 122  正答率 : 57.6%

 国家試験問題

国家試験問題
食品表示法に基づく食品表示に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 n-3系脂肪酸、ビタミンK及びカリウムは、栄養機能食品の栄養成分として栄養機能表示が認められている。


2 特定保健用食品において、疾病リスク低減表示が認められている関与成分には、葉酸、カルシウム及びヘム鉄がある。


3 機能性表示食品では、科学的根拠を有する関与成分について、企業の責任において疾病リスク低減表示が認められている。


4 食品に含まれるナトリウムは、食塩相当量ではなく、ナトリウム量として表示する。


5 特定原材料又はL-フェニルアラニン化合物を含む加工食品では、表示可能面積が小さくても、これを含む旨の表示を省略してはいけない。

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問 122    

 e-REC解説

解答 1、5

食品表示法は、食品を摂取する際の安全性及び一般消費者の自主的かつ合理的な食品選択の機会を確保するため、食品衛生法、JAS法及び健康増進法の食品の表示に関する規定を統合して包括的かつ一元的にしたものである。

1 正
n-3系脂肪酸、ビタミンK及びカリウムは、食品表示法の施行(2015年4月)に伴い栄養機能食品の栄養成分として栄養機能表示が認められた。栄養機能表示の対象となる成分を次に示す。
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2 誤
特定保健用食品において、疾病リスク低減表示が認められている関与成分は、葉酸とカルシウムである。許可される表示の内容は、関与成分の摂取による疾病リスクの低減が医学的・栄養学的に認められ確立されているもののみであり、現在「若い女性のカルシウム摂取と将来の骨粗鬆症になるリスクの関係」と「女性の葉酸摂取と神経閉鎖障害をもつ子供が生まれるリスクの関係」の2つが認められている。

3 誤
疾病リスク低減表示が認められているのは特定保健用食品である。なお、機能性表示食品とは、安全性及び機能性に関する一定の科学的根拠に基づき、食品関連事業者の責任において特定の保健の目的が期待できる旨の表示を行うものとして、消費者庁長官に届け出られたものである。特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではない。

4 誤
食品に含まれるナトリウムは、原則、食塩相当量として表示する。ただし、ナトリウム塩を添加していない食品に限って、ナトリウム量の併記が認められている。

5 正
特定原材料(そば、落花生、乳、卵、小麦、えび、かに)を含む食品は、ごく微量の摂取でもアレルギー症状を引き起こすことがあるため、当該原材料を含む旨の表示をしなければならない。L-フェニルアラニン化合物を含む加工食品は、「L-フェニルアラニン化合物を含む」等と表示しなければならない。ただし、表示可能面積が概ね30 cm以下のものに限り、その文字数の多さにより表示が困難な場合は、「L-フェニルアラニン化合物を含む」の文言を「フェニルアラニンを含む」など簡略化することができるが、省略することはできない。

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