令和07年度 第110回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 124

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問 124  正答率 : 72.0%

 国家試験問題

国家試験問題
下図は性感染症報告数(男女総数)の年次推移を示しており、ア〜ウは梅毒、性器クラミジア感染症又は淋菌感染症のいずれかである。以下の記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

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1 アは、淋菌感染症である。


2 イの病原体は、ウイルスである。


3 イの母子感染の経路は、主に母乳感染である。


4 ウの血液感染防止のため、献血された血液の抗体検査が行われている。


5 ウは、感染症法(注)により、全医療機関において全数把握となっている。



(注)感染症法:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律

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問 124    

 e-REC解説

解答 4、5

アは性器クラミジア感染症、イは淋菌感染症、ウは梅毒である。

1 誤
アは、性器クラミジア感染症である。性器クラミジア感染症は最も報告数の多い性感染症であり、2023年(令和3年)の報告数は31,270人となっている。

2 誤
淋菌感染症の病原体は、淋菌(細菌)である。

3 誤
淋菌感染症の母子感染経路は、主に産道感染である。以下に、母子感染の主な感染経路と代表的な感染症を示す。
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4 正
梅毒は梅毒トレポネーマ(細菌)が病原体の感染症で、近年急増中である。主な感染経路には性行為、経胎盤感染による母子感染がある。その他、輸血により感染した事例もあり、現在は献血された血液の抗体検査が行われている。

5 正
梅毒は感染症法における5類感染症で、全数把握となっている。感染症法では、感染症と診断した医師の届出基準を定めており、全数把握(全ての医療機関で届出)と定点把握(指定された医療機関で届出)がある。以下に、1〜5類感染症の届出基準を示す。
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