平成26年度 第99回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 124

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問 124  正答率 : 52.5%

 国家試験問題

国家試験問題
油脂の変質試験法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
試験操作
試料油脂約1 gを共栓つき三角フラスコに精密に量りとり、酢酸・クロロホルム(3:2)混液25 mLに溶かす。フラスコ内の空気を窒素ガスで置換し、飽和ヨウ化カリウム溶液1 mLを加えてよく振り混ぜる。暗所で10分間放置後、水30 mLを加えてよく振り混ぜ、デンプン試液を指示薬として、0.01 mol/Lのチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。

1 滴定の終点では溶液が淡黄色から青紫色に変化する。


2 主に油脂中のアルデヒド類が反応する。


3 指標の値は、油脂1 kgあたりで表す。


4 指標の値は、変質の進行に伴い減少する。


5 指標の値は、変質の進行に伴い初めは増加するが、その後減少する。

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問 124    

 e-REC解説

解答 3、5

本試験操作は、過酸化物価を測定する試験操作である。過酸化物価は、試料となる油脂1 kgによってヨウ化カリウム(KI)から遊離されるヨウ素のミリ当量数で表す。

1 誤
過酸化物価を測定する試験操作の滴定では、青紫色ないし赤紫色が消失した(無色になる)ときを終点とする。

2 誤
過酸化物価の測定では、主に油脂中のヒドロペルオキシド(過酸化物)が反応する。アルデヒド類が反応するのは、カルボニル価とチオバルビツール酸試験である。

3 正
前記参照

4 誤
本試験で測定する過酸化物(ヒドロペルオキシドなど)は、油脂の変質における自動酸化の一次生成物であるため、変質の進行に伴い初めは増加するが、さらに時間が経過すると、徐々に分解していき二次生成物(アルデヒド、ケトン)へと変化する。そのため、本試験の指標の値は、変質の進行に伴い初めは増加するが、その後減少する。

5 正
解説4参照

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