令和02年度 第105回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 126

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問 126  正答率 : 71.5%

 国家試験問題

国家試験問題
表は、2005年と2018年の食中毒統計に示された主な食中毒原因物質による食中毒の発生状況である。このうち、B〜Dに当てはまる原因物質の組合せとして正しいのはどれか。1つ選べ。
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問 126    

 e-REC解説

解答 5

本問の食中毒の原因物質A〜Eは、A:サルモネラ属菌、B:腸炎ビブリオ、C:ウェルシュ菌、D:カンピロバクター・ジェジュニ/コリ、E:ノロウイルスである。
サルモネラ属菌(A)による食中毒は、1980年代後半に鶏卵関連食品が原因で急増したが、HACCPやGLPの普及により低下し、2005年の時点で件数、患者数ともに少なく、その後も横ばい傾向にある。
腸炎ビブリオ(B)による食中毒は、1980年代前半までは細菌性食中毒のおよそ半数を占め、件数並びに患者数とも常に第1位であったが、その後食品衛生法改正により腸炎ビブリオの規格基準が新たに設定されたこともあり件数及び患者数は減少した。
ウェルシュ菌(C)による食中毒は、年間20〜40件(平均28件)程度で、2005年の時点で件数、患者数ともに少なく、その後も横ばい傾向にある。しかし、ウェルシュ菌による食中毒は、学校給食などで集団発生することが多いため、1件あたりの平均患者数は約80名で、他の細菌性食中毒に比べて圧倒的に多い。そのため、ウェルシュ菌がCであると推測することができる。
カンピロバクター・ジェジュニ/コリ(D)は、細菌性食中毒の中で近年の発生件数、患者数が最も多い。カンピロバクター・ジェジュニ/コリは、選択肢中のウェルシュ菌及び腸炎ビブリオよりも発生件数、患者数が多いため、Dがカンピロバクター・ジェジュニ/コリであると推測することができる。
ノロウイルス(E)による食中毒は、近年患者数が常に1位であり、その数は毎年1万人近くにのぼる。
また、本問の食中毒の件数及びその患者数の年次推移を以下に示す。
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