令和07年度 第110回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 127

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問 127  正答率 : 60.3%

 国家試験問題

国家試験問題
食品A〜Cにおけるタンパク質の栄養価を比較するために、「日本食品標準成分表2020年版(八訂)アミノ酸成分表」を用いて、アミノ酸組成(mg/gタンパク質)を調べ、「FAO/WHO/UNU(2007年)のアミノ酸評点パターン(1〜2歳)」と比較した。下図に関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。
ただし、食品A〜Cは、米、はとむぎ又は鶏卵のいずれかである。

スクリーンショット 2025-05-29 11.30.43.png


1 食品Aは鶏卵である。


2 食品Bには制限アミノ酸がない。


3 食品Cの第一制限アミノ酸は、トリプトファンである。


4 アミノ酸スコアは、食品A>食品B>食品Cである。


5 食品Cのアミノ酸スコアは77である。

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問 127    

 e-REC解説

解答 1、4

食品Aは鶏卵、食品Bは米、食品Cははとむぎである。
食品中に含まれる必須アミノ酸のうち、アミノ酸評点パターンを下回るアミノ酸を制限アミノ酸といい、そのうち、アミノ酸評点パターンと比較して最も含有率の少ないアミノ酸を第一制限アミノ酸という。

1 正
一般に動物性食品には、制限アミノ酸は存在しない。図より、食品Aは全てのアミノ酸で含量がアミノ酸評点パターンを上回っており、制限アミノ酸が存在しない。よって、食品Aは動物性食品である鶏卵と判断できる。

2 誤
食品Bに含まれるアミノ酸のうち、リシン(リジン)の含有量がアミノ酸評点パターンを下回っている。よってリシン(リジン)は食品Bの制限アミノ酸となる。

3 誤
食品Cに含まれるアミノ酸のうち、リシン(リジン)とトリプトファンの含有量がアミノ酸評点パターンを下回っている。このうちアミノ酸評点パターンと比較して最も含量率が少ないのは、リシン(リジン)であり、第一制限アミノ酸となる。

4 正
アミノ酸スコアは以下の式で算出される。なお、制限アミノ酸がない食品のアミノ酸スコアは100となる。

スクリーンショット 2025-05-29 11.31.34.png

食品Aのアミノ酸スコアは、制限アミノ酸がないため100、
食品Bのアミノ酸スコアは、第一制限アミノ酸がリシン(リジン)であるため、
  
アミノ酸スコア(食品B)=40/52×100≒77

食品Cのアミノ酸スコアは、第一制限アミノ酸がリシン(リジン)であるため、

アミノ酸スコア(食品C)=18/52×100≒35

となり、アミノ酸スコアは、食品A>食品B>食品Cである。

5 誤
解説4参照

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