令和07年度 第110回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 131

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問 131  正答率 : 46.2%

 国家試験問題

国家試験問題
化学物質の毒性又は毒性発現機序に関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。

1 吸入曝露された六価クロムは、鼻中隔穿孔及び肺がんを起こす。


2 カドミウムは、中枢神経系に移行し、視野狭窄及び運動失調を起こす。


3 フェノトリンは、ナトリウムチャネルを開放状態にして、神経伝達を阻害する。


4 グリホサートは、アセチルコリンエステラーゼを阻害して副交感神経の興奮を起こす。


5 2,3,7,8-テトラクロロジベンゾ-p-ジオキシンは、プレグナンX受容体(PXR)に結合し、種々の遺伝子の転写を活性化する。

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問 131    

 e-REC解説

解答 1、3

1 正
六価クロムは酸化力が強く、吸入すると鼻中隔穿孔や肺がんなどを引き起こす。なお、三価クロムは、多くの食品中に含有されている必須微量元素である。

2 誤
カドミウムは、近位尿細管を障害することで、カルシウムの再吸収やビタミンDの活性化を阻害し、腎性骨軟化症を引き起こす。

3 正
フェノトリンは、ピレスロイド系殺虫剤であり、ナトリウムチャネルを持続的に開口することでナトリウムチャネルの閉鎖を遅延し、神経伝達を阻害する。

4 誤
グリホサートは、含リンアミノ酸系除草剤であり、アミノ酸の生合成を阻害する。

5 誤
2,3,7,8-テトラクロロジベンゾ-p-ジオキシン(TCDD)は、細胞内の芳香族炭化水素受容体(AhR)に結合し、薬物代謝酵素など種々の遺伝子の転写を活性化する。

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