平成28年度 第101回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 149

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問 149  正答率 : 83.2%

 国家試験問題

国家試験問題
治験に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 新有効成分について、我が国で初めて治験計画の届け出をした者は、届け出の日から30日以内に治験を開始しなければならない。


2 希少疾病用医薬品の治験には、GCPは適用されない。


3 治験薬に添付する文書には、予定される販売名や予定される効能効果を記載してはならない。


4 健康成人を対象とした治験への参加の同意については、文書での同意を要しない。


5 治験審査委員会には、医学、薬学等の専門的知識を有する者以外の者の参加が必要である。

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問 149    

 e-REC解説

解答 3、5

治験とは、製造販売承認申請の際に提出すべき資料の収集のために行われる臨床試験であり、製薬企業が治験依頼者となる新薬開発のための「治験」だけでなく、医師が主体となって行われる「医師主導型治験」も含まれ、すべてGCP(Good Clinical Practice:医薬品の臨床試験の実施の基準)に従う必要がある。

1 誤
治験依頼者又は自ら治験を実施しようとする医師は、新有効成分含有薬物等については、あらかじめ、厚生労働大臣(調査を独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に行わせることとした場合は、PMDA)に治験の計画を届け出る必要があり、当該治験の対象となる薬物について初めて治験の計画の届出をした者は、届出後30日を経過した後でなければ、治験を依頼し、又は自ら治験を実施してはならない。(医薬品医療機器等法 第80条の2)

2 誤
治験はすべてGCPに従う必要があるため、希少疾病用医薬品の治験においても GCPは適用される。

3 正
治験依頼者又は自ら治験を実施する者は、治験薬に添付する文書、その治験薬又はその容器もしくは被包(内袋を含む。)には、次に掲げる事項を記載してはならない。
① 予定される販売名  ② 予定される効能又は効果  ③ 予定される用法又は用量
(GCP省令 第16条、第26条の2)

4 誤
健康成人を対象とした治験への参加の同意については、文書での同意を要する。
治験責任医師等は、被験者となるべき者を治験に参加させるときは、あらかじめ治験の内容等について被験者本人の理解を得るよう、文書により適切な説明を行い、文書により同意を得なければならない。(GCP省令 第50条)

5 正
治験審査委員会は、以下の要件を満たしていなければならない。
① 治験について倫理的及び科学的観点から十分に審議を行うことができること
② 5名以上の委員からなること
③ 委員のうち、医学、歯学、薬学その他の医療又は臨床試験に関する専門的知識を有する者以外の者(④、⑤に該当する者を除く。)が加えられていること
④ 委員のうち、実施医療機関と利害関係を有しない者が加えられていること
⑤ 委員のうち、治験審査委員会の設置者と利害関係を有しない者が加えられていること

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