平成29年度 第102回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 153

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問 153  正答率 : 65.1%

 国家試験問題

国家試験問題
副交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ピペリドレートは、アセチルコリンM2受容体を選択的に遮断して、胃酸分泌を抑制する。


2 オキシブチニンは、アセチルコリンM3受容体を遮断して、膀胱平滑筋収縮を抑制する。


3 ネオスチグミンは、コリンエステラーゼを可逆的に阻害して、手術後の腸管麻酔を改善する。


4 トロピカミドは、アセチルコリンM3受容体を刺激して、瞳孔括約筋を収縮させる。


5 シクロペントラートは、毛様体筋のアセチルコリンM1受容体を刺激して、シュレム管を開放する。

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問 153    

 e-REC解説

解答 2、3

1 誤
ピペリドレートは、抗コリン薬であり、アセチルコリンM3受容体を遮断して、アセチルコリン(ACh)による子宮平滑筋や腸管平滑筋収縮を抑制する。

2 正
オキシブチニンは、抗コリン薬であり、アセチルコリンM3受容体遮断作用及び平滑筋直接作用により、AChによる膀胱平滑筋(排尿筋)収縮を抑制する。

3 正
ネオスチグミンは、可逆的コリンエステラーゼ阻害薬であり、AChの分解を抑制することで副交感神経や運動神経などコリン作動性神経の機能を増強させる。その結果、腸管平滑筋収縮作用をもつため、手術後の腸管麻痺を改善する。

4 誤
トロピカミドは、抗コリン薬であり、アセチルコリンM3受容体を遮断して、AChによる瞳孔括約筋収縮を抑制し、散瞳を引き起こす。

5 誤
シクロペントラートは、抗コリン薬であり、毛様体筋のアセチルコリンM3受容体を遮断して、AChによる毛様体筋収縮を抑制する。その結果、シュレム管が閉塞し、眼房水の排泄を抑制することで眼圧を上昇させる。

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