平成30年度 第103回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 155

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問 155  正答率 : 69.4%

 国家試験問題

国家試験問題
不整脈治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ソタロールは、アドレナリンβ受容体遮断作用を有しているが、Kチャネル遮断作用がないため、活動電位持続時間には影響を及ぼさない。


2 アミオダロンは、Kチャネル遮断作用を有しているため、活動電位持続時間を延長させる。


3 ジソピラミドは、Naチャネル遮断作用に加えて抗コリン作用を有しているため、副作用として口渇や排尿困難を起こす。


4 リドカインは、Naチャネル遮断作用を有しているが、心室筋では不応期が短いため、効果は弱い。


5 ベプリジルは、Ca2+チャネル遮断作用を有しているが、Kチャネル遮断作用がないため、QT延長を起こしにくい。

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問 155    

 e-REC解説

解答 2、3

1 誤
ソタロールは、Vaughan−Williams分類におけるⅢ群抗不整脈薬であり、Kチャネルを遮断し抗不整脈作用を示すほか、アドレナリンβ受容体遮断作用も有し、活動電位持続時間を延長させる。

2 正
アミオダロンは、Vaughan−Williams分類におけるⅢ群抗不整脈薬であり、Kチャネルを遮断し抗不整脈作用を示すほか、Naチャネル及びCa2+チャネルの遮断作用も有し、活動電位持続時間を延長させる。

3 正
ジソピラミドは、Vaughan−Williams分類におけるⅠa群抗不整脈薬であり、Naチャネルを遮断し抗不整脈作用を示すほか、抗コリン作用も有し、副作用として口渇や排尿困難を起こすことがある。

4 誤
リドカインは、Vaughan−Williams分類におけるⅠb群抗不整脈薬であり、Naチャネルを遮断し抗不整脈作用を示す。心房筋よりも不応期及び活動電位持続時間が長い心室筋において、リドカインの効果は高い。

5 誤
ベプリジルは、Vaughan−Williams分類におけるⅣ群抗不整脈薬であり、Ca2+チャネル遮断作用を介して抗不整脈作用を示すほか、Naチャネル及びKチャネルの遮断作用も有し、副作用としてQT延長を起こすことがある。

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