令和07年度 第110回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 158

Pin Off  未ブックマーク   
問 158  正答率 : 62.7%

 国家試験問題

国家試験問題
高血圧症治療薬に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 テラゾシンは、アドレナリンα1及びβ1受容体を遮断して、反射性頻脈を起こさずに血圧を低下させる。


2 アムロジピンは、電位依存性L型Ca2+チャネルを遮断して、血管平滑筋細胞へのCa2+流入を抑制する。


3 アリスキレンは、エンドセリンETA及びETB受容体を遮断して、血管平滑筋を弛緩させる。


4 インダパミドは、遠位尿細管におけるNaの再吸収を阻害して、循環血流量を減少させる。


5 エサキセレノンは、集合管において、バソプレシンV2受容体を遮断して、水の再吸収を抑制する。

 解説動画作成を要望!

 解答を選択

問 158    

 e-REC解説

解答 2、4

1 誤
テラゾシンは、選択的にアドレナリンα1受容体を遮断して、血圧を低下させるため、反射性頻脈を起こす恐れがある。なお、アドレナリンα1及びβ1受容体を遮断して、反射性頻脈を起こさずに血圧を低下させる薬剤は、ラベタロールなどである。

2 正
アムロジピンは、電位依存性L型Ca2+チャネルを遮断して、血管平滑筋細胞へのCa2+流入を抑制することで、血管を弛緩させ、血圧を低下させる。

3 誤
アリスキレンは、直接レニンを阻害して、アンギオテンシノーゲンからアンギオテンシンⅠへの変換を抑制することで、アンギオテンシンⅡの合成を抑制し、血圧を低下させる。なお、エンドセリンETA及びETB受容体を遮断して、血管平滑筋を弛緩させる薬剤は、ボセンタンなどである。

4 正
インダパミドは、遠位尿細管におけるNa−Clの共輸送系を阻害して、Na及び水の再吸収を阻害することで、利尿作用を示し、循環血流量を減少させる。

5 誤
エサキセレノンは、集合管において、ミネラルコルチコイド受容体に結合して、ミネラルコルチコイドによる尿中Na及び水の再吸収を抑制することで、血圧を低下させる。なお、集合管において、バソプレシンV2受容体を遮断して、水の再吸収を抑制する薬剤は、トルバプタンである。

 Myメモ - 0 / 1,000

e-REC 過去問解説システム上の [ 解説 ] , [ 解説動画 ] に掲載されている画像・映像・文章など、無断で複製・利用・転載する事は一切禁止いたします