令和06年度 第109回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 162

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問 162  正答率 : 43.1%

 国家試験問題

国家試験問題
胃・十二指腸潰瘍の治療に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 スクラルファートは、胃潰瘍部位に結合することで、ペプシンによる自己消化から粘膜組織を保護する。


2 ラニチジンは、胃の壁細胞に存在するヒスタミンH2受容体を遮断することで、プロトンポンプの活性化を抑制する。


3 ランソプラゾールは、Kに競合してプロトンポンプを阻害することで、胃酸分泌を抑制する。


4 ミソプロストールは、プロスタグランジン合成酵素を活性化することで、胃粘膜のプロスタグランジンを増加させる。


5 オキセサゼインは、ガストリン受容体を遮断することで、胃酸分泌を抑制する。

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問 162    

 e-REC解説

解答 1、2

1 正
スクラルファートは、防御因子増強薬であり、胃潰瘍部位に結合することで、ペプシンによる自己消化から粘膜組織を保護する。

2 正
ラニチジンは、胃の壁細胞に存在するヒスタミンH2受容体を遮断することで、プロトンポンプの活性化を抑制して、胃酸分泌を抑制する。

3 誤
ランソプラゾールは、胃の壁細胞に存在するプロトンポンプのSH基と酸性環境下で共有結合を形成することで、胃酸分泌を抑制する。なお、Kに競合してプロトンポンプを阻害することで、胃酸分泌を抑制する薬は、ボノプラザンである。

4 誤
ミソプロストールは、胃の壁細胞に存在するプロスタノイドEP受容体を刺激することで、胃酸分泌抑制作用と胃粘液分泌促進作用を示す。

5 誤
オキセサゼインは、胃幽門部からのガストリン遊離を抑制することで、胃酸分泌を抑制する。なお、ガストリン受容体を遮断することで、胃酸分泌を抑制する薬は、プログルミド(現在適応なし)である。

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