平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 162

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問 162  正答率 : 69.2%

 国家試験問題

国家試験問題
消化器系疾患治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ラモセトロンは、セロトニン5-HT3受容体の刺激により、下痢型過敏性腸症候群の症状を改善する。


2 アトロピンは、Oddi括約筋のれん縮を抑制する目的で、急性膵炎の疼痛の治療時にモルヒネと併用される。


3 モサプリドは、消化管のドパミンD2受容体の遮断により、アセチルコリンの遊離を増大させ、消化管運動を促進する。


4 ラクツロースは、腸内で乳酸菌により分解されて有機酸を遊離し、アンモニア産生菌の生育を抑制する。

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問 162    

 e-REC解説

解答 2、4

1 誤
ラモセトロンは、セロトニン5-HT3受容体遮断薬であり、セロトニンによる腸管収縮を抑制するため下痢型過敏性腸症候群に用いられる。

2 正
激しい疼痛時における鎮痛にはモルヒネが用いられるが、急性膵炎の疼痛の治療に用いる場合はモルヒネのOddi括約筋収縮作用による膵液の逆流が問題となる。そのため、Oddi括約筋収縮を抑制する目的で、抗コリン薬であるアトロピンを併用する。

3 誤
モサプリドは、セロトニン5-HT4受容体刺激薬であり、コリン作動性神経からのアセチルコリン遊離を増大させ、消化管運動を促進する。

4 正
ラクツロースは、消化管内の腸内細菌により乳酸及び酢酸に分解され、腸内のpHを低下させることでアンモニア産生菌の生育を抑制する。そのため、高アンモニア血症の治療などに用いられる。

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