令和06年度 第109回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 163

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問 163  正答率 : 55.7%

 国家試験問題

国家試験問題
肝疾患、膵疾患及び胆道疾患の治療に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 フロプロピオンは、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)を阻害してノルアドレナリンの代謝を抑制することで、Oddi括約筋を弛緩させる。


2 ウルソデオキシコール酸は、胆汁酸の増加を伴わずに胆石表面のコレステロールをミセル化することで、コレステロール胆石を溶解する。


3 カモスタットは、膵外分泌を促進して膵機能を活性化することで、慢性膵炎を改善する。


4 テノホビルは、NS5A複製複合体を阻害することで、B型肝炎ウイルス(HBV)の複製を抑制する。


5 ソホスブビルは、NS5B RNA依存性RNAポリメラーゼを阻害することで、C型肝炎ウイルス(HCV)の複製を抑制する。

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問 163    

 e-REC解説

解答 1、5

1 正
フロプロピオンは、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)を阻害してノルアドレナリンの代謝を抑制することで、Oddi括約筋を弛緩させて、膵液排出を促進する。

2 誤
ウルソデオキシコール酸は、胆汁中の胆汁酸を増加させて、胆石表面のコレステロールをミセル化することで、コレステロール胆石を溶解する。

3 誤
カモスタットは、膵液に含まれるタンパク分解酵素を阻害することで、慢性膵炎における急性症状を改善する。

4 誤
テノホビルは、体内で活性化され、逆転写酵素(RNA依存性DNAポリメラーゼ)を阻害することで、B型肝炎ウイルス(HBV)の増殖を抑制する。なお、NS5A複製複合体を阻害することで、C型肝炎ウイルス(HBC)の複製を抑制するのは、レジパスビルなどである。

5 正
ソホスブビルは、体内で活性化され、NS5B RNA依存性RNAポリメラーゼを阻害することで、C型肝炎ウイルス(HCV)の複製を抑制する。

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