平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 169

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問 169  正答率 : 35.0%

 国家試験問題

国家試験問題
新生児・小児の薬物動態に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 新生児では成人に比べ体重当たりの総体液量が多いので、水溶性薬物であるセフェム系抗生物質などは、体重当たりの投与量が成人より多めに設定されることが多い。


2 新生児の体表面積当たりの糸球体ろ過速度は成人の20〜30%であり、成人と同程度になるには5〜7年を要する。


3 フェニトイン代謝能は、生後、急激に上昇する。


4 一般に、硫酸抱合と比較して、グルクロン酸抱合代謝能の発達は早い。


5 1〜3歳児におけるテオフィリンの体重当たりのクリアランスは、成人より低い。

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問 169    

 e-REC解説

解答 1、3

1 正
新生児では成人に比べ体重当たりの総体液量(新生児:約75%、成人:約60%)が多いので、細胞外液中に存在しやすい水溶性薬物(セフェム系抗生物質など)は、体重当たりの投与量が成人より多めに設定されることが多い。

2 誤
新生児の体表面積当たりの糸球体ろ過速度は成人に比べ低く、成人と同程度になるには約5ヶ月を要する。

3 正
フェニトインの代謝に関与するCYP2C9は、乳児期に急激に発現するため、フェニトイン代謝能は、生後、急激に上昇する。

4 誤
硫酸抱合酵素は、新生児でも十分に発現しているが、グルクロン酸抱合酵素は、新生児期にほとんど発現していない。よって、一般に、新生児・小児では、硫酸抱合と比較して、グルクロン酸抱合代謝能の発達は遅い。

5 誤
1〜3歳児におけるテオフィリンの体重当たりのクリアランスは、成人より高い。

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