令和07年度 第110回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 169

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問 169  正答率 : 71.9%

 国家試験問題

国家試験問題
メトプロロールは、肝臓における代謝及び尿中への排泄の両過程により体内から消失する。全身クリアランスは1.0 L/minであり、静脈内投与後の尿中未変化体排泄率は投与量の10%である。メトプロロールを経口投与した際、肝初回通過効果により消失する割合(%)に最も近い値はどれか。1つ選べ。
ただし、メトプロロールの消化管からの吸収は100%であり、消化管における代謝はなく、肝血流量は1.5 L/minとする。

1 20


2 30


3 40


4 50


5 60

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問 169    

 e-REC解説

解答 5

本問は、全身クリアランスから肝クリアランスを求め、肝初回通過効果により消失する割合を求める問題である。
メトプロロールは肝臓における代謝及び尿中への排泄の両過程により体内から消失するため、全身クリアランスCLtotは以下の式で表すことができる。

スクリーンショット 2025-06-03 11.52.08.png


設問文より、CLtot=1.0 L/minかつ尿中未変化体排泄率が10%であるから、

スクリーンショット 2025-06-03 11.55.46.png


①式、②式より

スクリーンショット 2025-06-03 11.56.45.png


肝初回通過効果により消失する割合は肝抽出率Ehと等しく、Ehは以下の式で表すことができる。

スクリーンショット 2025-06-03 11.58.29.png


よって、60%となる。

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