令和06年度 第109回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 171

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問 171  正答率 : 43.7%

 国家試験問題

国家試験問題
経口投与する薬物について、食事により量的バイオアベイラビリティは変わらないが、速度的バイオアベイラビリティが低下するのはどれか。2つ選べ。

1 アセトアミノフェン


2 セファクロル


3 リボフラビン


4 フェニトイン


5 インドメタシン ファルネシル

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問 171    

 e-REC解説

解答 1、2

経口投与する薬物については、一般的に、食事により胃内容排泄速度が低下し主な吸収部位である小腸への到達が遅れるため、速度的バイオアベイラビリティ(Cmax、Tmaxなど)は低下するが、量的バイオアベイラビリティ(AUCなど)への影響は、薬物の吸収機構により異なる。
主に単純拡散で吸収されるほとんどの薬物の場合、吸収過程に飽和現象は見られないため、食事により総吸収量には大きな変化はなく量的バイオアベイラビリティは変わらない。選択肢のうち、このような薬物に該当するのは、アセトアミノフェンとセファクロルである。
なお、リボフラビンは主に能動輸送で吸収されるため、空腹時に服用すると担体の飽和現象により総吸収量が低下(量的バイオアベイラビリティが低下)する。また、フェニトイン、インドメタシン ファルネシルは脂溶性が高く、吸収に胆汁酸量が大きく関与するため、食事による胆汁酸分泌により総吸収量が増大(量的バイオアベイラビリティが増大)する。

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