令和07年度 第110回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 171

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問 171  正答率 : 55.1%

 国家試験問題

国家試験問題
ある薬物のアルブミンへの結合定数は10(µmol/L)-1、結合部位数は2である。この薬物のアルブミン結合に関する両逆数プロットを点線で表し、また、この薬物のアルブミンへの結合が別の薬物の共存により競合的に阻害された場合を実線で表すとき、正しい図はどれか。1つ選べ。
ただし、図中のr はアルブミン1分子当たりに結合している薬物の分子数を、[Df]は非結合形薬物濃度を示す。

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問 171    

 e-REC解説

解答 1

両逆数プロットとは、薬物とアルブミンなどの血漿タンパク質との結合実験の結果を元に、縦軸に1/r、横軸に1/[Df]をプロットし作成したグラフをいう。両逆数プロットに関する式は①式で表すことができる。①式より、横軸切片は-K、縦軸切片は1/nに相当することがわかる。

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設問文より、「アルブミンへの結合定数は10(µmol/L)-1」、「結合部位数は2」とあることから、グラフの横軸切片(-K)は-10、縦軸切片(1/n)は1/2となる。
また、薬物のアルブミンへの結合が別の薬物の共存により競合的に阻害された場合、薬物とアルブミンとの結合定数Kは低下するが、結合部位数nは変化しないため、横軸切片は-Kが大きくなり、縦軸切片1/nが変化しない下図のようなグラフの変化が見られる。

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