平成26年度 第99回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 174

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問 174  正答率 : 39.3%

 国家試験問題

国家試験問題
pKa=5.2の1価の弱酸性薬物水溶液に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。ただし、イオン形薬物はすべて溶解するものとする。

1 pH5.2の溶液中では、分子形の薬物のみが存在する。


2 pH7.2の溶液中では、イオン形薬物分率は約1%である。


3 pH6.2における溶解度は、pH5.2と比較して約10倍である。


4 pH7.2における溶解度は、pH5.2と比較して約50倍である。


5 pH7.2における溶解度は、pH5.2と比較して約100倍である。

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問 174    

 e-REC解説

解答 4

弱酸性薬物の分子形の濃度とイオン形の濃度の比は、Henderson−Hasselbalch式(①式)で表される。
スクリーンショット 2017-04-06 9.36.06.png

また、弱酸性薬物の溶解度Csは、②式より求めることができる。
Cs=Cs分子(1+10pH-pKa)……②

これらのことから、pKa=5.2の1価の弱酸性薬物の分子形の濃度とイオン形の濃度および溶解度を以下のように求めることができる。

分子形の濃度とイオン形の濃度の比
pH=5.2
スクリーンショット 2017-04-06 9.36.30.png


分子形:イオン形=1:1

pH=7.2
スクリーンショット 2017-04-06 9.37.08.png


分子形:イオン形=1:100
スクリーンショット 2017-04-06 9.37.20.png
 


 溶解度
pH5.2
 Cs=Cs分子(1+105.2-5.2)=2×Cs分子
pH6.2
 Cs=Cs分子(1+106.2-5.2)=11×Cs分子  (pH5.2の時と比較して約5倍である。)
pH7.2
 Cs=Cs分子(1+107.2-5.2)=101×Cs分子  (pH5.2の時と比較して約50倍である。)

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