令和03年度 第106回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 183

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問 183  正答率 : 78.7%

 国家試験問題

国家試験問題
単一有効成分含量の表示が50 mgの素錠Aについて日本薬局方製剤均一性試験法の質量偏差試験を実施した。Aの30錠をとり、初めの試料10個について個々の質量を精密に測定し、含量を推定したところ表のようになった。本試験の結果について正しい判定はどれか。1つ選べ。なお、表示量に対する%で表した製造時における個々の製剤中の目標含量を100%としたときの判定値の計算式は以下のとおりであり、判定値の最大許容限度値は15%である。

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1 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合している。


2 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値と一致していないので、製剤均一性試験法に適合しない。


3 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合しない。


4 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合している。


5 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値と一致していないので、製剤均一性試験法に適合しない。


6 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合しない。

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問 183    

 e-REC解説

解答 4

日本薬局方製剤均一性試験法は、個々の製剤の有効成分含量の均一性の程度を示すための試験法であり、質量偏差試験法又は含量均一性試験のいずれにより試験される。質量偏差試験は、有効成分濃度が均一であるという仮定で行われる試験である。判定値が最大許容限度値(15%)を超えていないときに適合となる。
素錠Aにおける初めの試料10個について、判定値AVを①式を用いて求める。

AV=|MX ̅|+ks・・・①

設問中の表より、標準偏差sは2.8、表示量に対する割合(%)で表示した個々の含量の平均X ̅は96.6%であり、98.5>X ̅の時、M=98.5%となる。さらに、試料10個を用いているため、判定係数kは2.4となる。
よって、M=98.5%、X ̅=96.6%、k=2.4、s=2.8を①式に代入すると
AV=|98.5-96.6|+2.4×2.8
AV=8.62%
算出した判定値AVの8.62%は、設問の最大許容限度値(15%)を超えていないため、本製剤は、製剤均一性試験法に適合している。

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