平成29年度 第102回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 184

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問 184  正答率 : 78.3%

 国家試験問題

国家試験問題
45歳男性。仕事上、接待での飲食が多く、最近の半年間で4 kgの体重増加を認めた。右母趾の関節痛が生じたため近医を受診したところ、血清尿酸値の高値を指摘され、非ステロイド性抗炎症薬の服用により関節痛の改善を認めた。
この患者の治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 痛風関節炎を繰り返す場合は血清尿酸値の目標を6.0 mg/dL以下とする。


2 血清クレアチニン値2.0 mg/dL以上の腎機能障害を伴う場合はベンズブロマロンを選択する。


3 尿路結石を合併する場合はベンズブロマロンを選択する。


4 尿酸排泄促進薬を使用する場合は、尿アルカリ化薬を併用する。


5 痛風関節炎の再発予防のため、少量の非ステロイド性抗炎症薬を継続投与する。

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問 184    

 e-REC解説

解答 1、4

1 正
高尿酸血症の治療では、痛風関節炎を抑制、痛風腎や尿酸結石を予防するために、血清尿酸値6.0 mg/dL以下を目標とする。

2 誤
ベンズブロマロンは尿酸排泄促進薬であり、高尿酸血症の改善に用いられるが、尿路結石を伴う患者や高度の腎機能障害のある患者では、結石の症状が悪化したり効果が期待できないことがあるため、投与禁忌とされている。そのため、血清クレアチニン値2.0 mg/dL以上の中等度から重度の腎機能障害を伴う場合には、尿酸生合成阻害薬である、フェブキソスタットなどが治療に用いられる。

3 誤
尿路結石を合併する場合、ベンズブロマロンなどの尿酸排泄促進薬は禁忌である(解説3参照)。

4 正
尿酸排泄促進薬を使用すると尿酸結石が起こりやすくなるため、尿アルカリ化薬を併用したり、十分な水分摂取を行うことで尿酸結石を予防する。

5 誤
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、痛風関節炎の発作極期には短期大量投与(パルス療法)で用いることはあるが、再発予防のための継続投与には用いられない。

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