平成30年度 第103回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 184

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問 184  正答率 : 88.5%

 国家試験問題

国家試験問題
40歳女性。丸顔と中心性の肥満を伴った高血圧症と糖尿病の患者。二次性高血圧の精査のため受診したところ、早朝空腹時の血中ACTHとコルチゾールの高値を認めた。そこで入院の上、就寝前に0.5 mgのデキサメタゾンを内服して翌朝の血中コルチゾールを測定したところ12 µg/dLであった。翌日、就寝前に8 mgのデキサメタゾンを内服して、その翌朝に血中コルチゾールを測定すると3 µg/dLであった。
本症例の病態として適切なのはどれか。1つ選べ。

1 クッシング病


2 異所性ACTH産生腫瘍


3 副腎腺腫


4 副腎癌


5 副腎皮質過形成

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問 184    

 e-REC解説

解答 1

本患者は、コルチゾールの高値や丸顔と中心性の肥満を伴った高血圧症および糖尿病などを認めることから、クッシング症候群が疑われる。クッシング症候群は慢性的なコルチゾールの過剰分泌を起こす疾患で、下垂体腺腫が原因となるクッシング病、小細胞がんなどの異所性ACTH産生腫瘍が原因となる異所性ACTH症候群、副腎皮質腺腫、副腎癌、副腎皮質過形成などが原因としてあげられる。
そこで原因判別のために0.5 mgの低用量デキサメタゾン抑制試験を行ったところ、血中コルチゾール12 µg/dLと抑制されておらず(陰性)、その後の8 mgの高用量デキサメタゾン抑制試験では血中コルチゾール3 µg/dLと抑制されている(陽性)ため、本症例はクッシング病であると考えられる。

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