令和07年度 第110回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 185

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問 185  正答率 : 53.4%

 国家試験問題

国家試験問題
22歳女性。不安を主訴に来院。高校2年の3月頃より、大学受験のストレスを感じるようになった。その頃から友人と一緒に食事をした際に、喉が詰まった感じで物を飲み込みづらくなったが受験のストレスと思って放置した。大学入学後も、友人との外食の際に何度か同様の症状が出現し、次第に人に見られている気がして手が震えるようになり、友人とも遊ぶこともできなくなった。就職が決まり、今後仕事に支障がでるのではないかと心配し、内科を受診したが、身体所見や神経学的所見に異常はないため、精神科を紹介された。
精神科での診察で質問に対して的確に回答し、抑うつ症状は認められなかった。自宅では普通に食事はできる。自分では気にする必要はないと理解しているが、なぜ、外食時にはこんなに緊張して食事ができなくなるかわからないという。
この患者の治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 パロキセチン


2 炭酸リチウム


3 エチゾラム


4 ハロペリドール


5 オランザピン

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問 185    

 e-REC解説

解答 1、3

内科受診にて身体所見や神経学的所見に異常は認められていないが、「自宅では普通に食事ができるが、他人の前(外食時など)では喉が詰まった感じで物を飲み込みづらい」、「人に見られている気がして手が震える」などの他者評価に対する過剰な不安症状が見られることから、本患者は、社交不安症(社会不安障害)だと推測される。
社交不安症(社会不安障害)とは、他者からの注目を浴びる可能性のある社交状況において、恥をかいたり否定されることに対して過剰な恐怖や不安を感じる疾患であり、治療にはSSRI(パロキセチンなど)やBZ系抗不安薬(エチゾラムなど)が用いられる。

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