平成30年度 第103回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 191

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問 191  正答率 : 46.2%

 国家試験問題

国家試験問題
抗不整脈薬投与患者で低血糖の症例をしばしば経験した薬剤師が、自施設の患者における抗不整脈薬の服用と低血糖の発症との関連性を調査した。低血糖発症患者(n=90)と、年齢及び性別でマッチングした低血糖非発症患者(n=450)を選択して、過去1年間のカルテを調査した。対象患者における抗不整脈薬A、B、Cの処方の有無を調査した結果を表に示す。
次の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
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1 この調査はコホート研究に分類される。


2 この調査は介入研究に分類される。


3 A非服用者を対照とした場合、A服用者の低血糖発症のオッズ比は1である。


4 低血糖の発症リスクはB非服用者より、B服用者の方が高い。


5 低血糖の発症リスクはCの方が他の2剤に比べて高い。

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問 191    

 e-REC解説

解答 3、5

1 誤
本調査は、低血糖発症患者(症例群)と低血糖非発症患者(対照群)にわけ、低血糖の要因の薬剤の有無を過去のカルテに基づいて調査していることから、症例対照研究である。

2 誤
前記参照

3 正
A非服用者を対照とした場合、A服用者の低血糖発症のオッズ比は1である。A服用者及びA非服用者それぞれの低血糖発症の有無を表に示す。
スクリーンショット 2018-08-10 21.46.00.png

上表より、オッズ比は以下のように求めることができる。
スクリーンショット 2018-08-10 21.46.54.png

4 誤
B非服用者を対照群とした際のオッズ比は約0.70となる。オッズ比が1より小さいため、低血糖の発症リスクはB非服用者より、B服用者の方が低い。B服用者及びB非服用者それぞれの低血糖発症の有無を表に示す。
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上表より、オッズ比は以下のように求めることができる。
スクリーンショット 2018-08-10 23.10.24.png

5 正
C非服用者を対照群とした際のオッズ比は下式より9.25となる。オッズ比が1より大きいことから、低血糖の発症リスクはC非服用者より、C服用者の方が高い。C服用者及びC非服用者それぞれの低血糖発症の有無を表に示す。
スクリーンショット 2018-08-10 23.10.43.png

上表より、オッズ比は以下のように求めることができる。
スクリーンショット 2018-08-10 23.11.00.png

以上より、薬剤Aのオッズ比は1(解説3参照)、薬剤Bのオッズ比は約0.7(解説4参照)、薬剤Cのオッズ比は9.25となるため、低血糖の発症リスクはCの方が他の2剤に比べて高い。

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