平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 240,241

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問 240  正答率 : 45.1%
問 241  正答率 : 42.7%

 国家試験問題

国家試験問題
身近な家庭用品に含まれる化学物質には、健康への影響があり法律による規制を受けるものがある。

問240(実務)
下着、靴下などのしわや縮みを防ぐために樹脂加工剤が使用される。この樹脂加工剤に由来し、ヒトの健康に影響を与える化学物質としてこれらの繊維製品に含まれる可能性が最も高いのはどれか。1つ選べ。

1 トリクロロエチレン


2 塩化ビニル


3 メタノール


4 ホルムアルデヒド


5 トリフェニルスズ化合物




問241(衛生)
有害物質を含有する家庭用品に対しては、「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」による規制基準が定められている。この化学物質の場合、どのような性質を想定してこの基準が定められているか。1つ選べ。

1 肝臓障害を起こすおそれがある。


2 発がん性を有する。


3 アレルギーを起こしやすい。


4 中枢神経障害を起こすおそれがある。


5 生殖機能障害を起こすおそれがある。

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問 240    
問 241    

 e-REC解説

問240 解答 4

1 誤
トリクロロエチレンは、ドライクリーニングや半導体工場での洗浄に用いられ、シトクロムP450によって代謝されて発がん性(肝がん)を示す。

2 誤
塩化ビニルは、合成樹脂の原料(プラスチックモノマー)として用いられ、シトクロムP450によって代謝されて発がん性(肝がん)を示す。

3 誤
メタノールは、消臭剤や帯電防止剤に使われ、誤飲や吸入によって視力障害を引き起こす。

4 正
ホルムアルデヒドは、下着や靴下などのしわや縮みを防ぐための樹脂加工剤として用いられ、抗原性が強く、アレルギーを起こしやすいため、繊維製品中の濃度が規制されている。

5 誤
トリフェニルスズは、防汚剤や殺虫剤として用いられ、皮膚刺激作用を有することから繊維製品中などから検出されてはならない。


問241 解答 3

ホルムアルデヒドは、建材や衣類品など様々なものに使用されているが、抗原性が強くアレルギーの原因となることがあり、シックハウス症候群やアトピー性皮膚炎などの原因物質として規制されている。

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