令和05年度 第108回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 254,255

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問 254  正答率 : 75.0%
問 255  正答率 : 65.2%

 国家試験問題

国家試験問題
62歳男性。尿意切迫感及び夜間頻尿を訴え近隣の医療機関を受診したところ、前立腺肥大症と診断された。1ヶ月前よりナフトピジル口腔内崩壊錠25 mgで治療を開始し、投与量を処方1まで漸増したが、尿意切迫感が残存したため、今回処方2が追加となった。

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問254(薬理)
処方1及び2のいずれかの薬物の作用機序として、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 アセチルコリンM2受容体の遮断


2 アドレナリンα1D受容体の遮断


3 アドレナリンβ3受容体の刺激


4 アセチルコリンM3受容体の遮断


5 ホスホジエステラーゼⅤの阻害




問255(実務)
薬剤師がこの患者に確認する内容として、重要性の高いのはどれか。2つ選べ。

1 めまいや立ちくらみを感じることはあるか。


2 咳が長く続いているか。


3 筋肉痛や赤褐色の尿が出ているか。


4 心疾患の治療を受けているか。


5 ぜん息の既往があるか。

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問 254    
問 255    

 e-REC解説

問254 解答 2、3

処方1のナフトピジルは、アドレナリンα1受容体遮断薬であり、前立腺平滑筋や膀胱平滑筋のアドレナリンα1D受容体を選択的に遮断することで、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善する。
また、処方2のミラベグロンは、膀胱平滑筋のアドレナリンβ3受容体を刺激し、膀胱を弛緩させることで蓄尿機能を亢進し、尿意切迫感を改善する。


問255 解答 1、4

ナフトピジルは、血管平滑筋のアドレナリンα1受容体を遮断することで血圧を低下させる可能性があるため、めまいや立ちくらみの有無を確認する必要がある。
また、ミラベグロンは、心筋のアドレナリンβ1受容体を刺激することで心機能を亢進させる可能性があるため、心疾患の治療を受けているかを確認する必要がある。

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