平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 256,257

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問 256  正答率 : 74.6%
問 257  正答率 : 34.6%

 国家試験問題

国家試験問題
55歳女性。気管支ぜん息のため吸入ステロイド薬を用いて治療中である。高血圧症となったため、降圧薬も用いることとなった。

問256(実務)
この患者に対して禁忌である薬剤はどれか。1つ選べ。

1 シルニジピン錠


2 イミダプリル塩酸塩錠


3 テルミサルタン錠


4 クロニジン塩酸塩錠


5 カルテオロール塩酸塩徐放性カプセル




問257(薬理)
前問の薬剤のうち、血管平滑筋細胞に直接作用して血管を拡張させるのはどれか。2つ選べ。

1 シルニジピン錠


2 イミダプリル塩酸塩錠


3 テルミサルタン錠


4 クロニジン塩酸塩錠


5 カルテオロール塩酸塩徐放性カプセル

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問 256    
問 257    

 e-REC解説

問256 解答 5

カルテオロール塩酸塩徐放性カプセルは、非選択的アドレナリンβ受容体遮断薬であり、気管支平滑筋収縮作用を示すため、気管支ぜん息、気管支痙れんのある患者には投与禁忌である。


問257 解答 1、3

1 正
シルニジピン錠は、ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬であり、血管平滑筋細胞膜に存在する電位依存性L型Ca2+チャネルを遮断し、血管を拡張させる。

2 誤
イミダプリル塩酸塩錠は、アンギオテンシン変換酵素阻害薬であり、アンギオテンシンⅠからアンギオテンシンⅡに変換するのを阻害し、血管を拡張させる。

3 正
テルミサルタン錠は、アンギオテンシンⅡAT1受容体遮断薬であり、血管平滑筋細胞膜に存在するアンギオテンシンⅡAT1受容体を遮断し、血管を拡張させる。

4 誤
クロニジンは、選択的アドレナリンα2受容体刺激薬であり、延髄の血管運動中枢に存在するα2受容体を刺激し、ノルアドレナリンの遊離を抑制することで、血管を拡張させる。

5 誤
カルテオロールは、非選択的β受容体遮断薬であり、傍糸球体細胞のアドレナリンβ1受容体を遮断してレニン分泌を抑制することで、アンギオテンシンⅡの生成を抑制し、血管を拡張させる。

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