平成26年度 第99回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 280,281

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問 280  正答率 : 69.9%
問 281  正答率 : 71.5%

 国家試験問題

国家試験問題
65歳女性。関節リウマチで内服薬を服用していたが、十分な治療効果が認められなかったため、モノクローナル抗体(遺伝子組換え)製剤が投与されることとなった。

問280(実務)
次の製剤のうち、関節リウマチに適応があるのはどれか。2つ選べ。

1 アダリムマブ皮下注


2 ウステキヌマブ皮下注


3 トシリズマブ点滴静注用


4 トラスツズマブ注射用


5 バシリキシマブ静注用




問281(薬剤)
前問で選択した2種の注射剤に共通する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 密閉容器に保存されている。


2 遮光し、2〜8℃で保存する。


3 生理食塩液に対する浸透圧の比は6である。


4 無菌試験法に適合する。

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問 280    
問 281    

 e-REC解説

問280 解答 1、3

1 正
アダリムマブ皮下注は、完全ヒト型抗TNF−αモノクローナル抗体であり、関節リウマチに適応がある。

2 誤
ウステキヌマブ皮下注は、遺伝子組み換えヒトIgG1モノクローナル抗体であり、尋常性乾癬、関節症性乾癬に適応がある。

3 正
トシリズマブ点滴静注用は、ヒト化抗ヒトIL−6受容体モノクローナル抗体であり、関節リウマチに適応がある。

4 誤
トラスツズマブ注射用は、抗HER2ヒト化モノクローナル抗体であり、HER2過剰発現が確認された乳がん、治癒切除不能な進行・再発の胃がんに適応がある。

5 誤
バシリキシマブ静注用は、抗ヒトIL−2受容体α鎖(CD25)モノクローナル抗体であり、腎移植後の急性拒絶反応の抑制に適応がある。


問281 解答 2、4

1 誤
注射剤は、原則として密封容器に保存されている。

2 正
アダリムマブ皮下注、トシリズマブ点滴静注用は、光や熱により分解しやすいため、遮光し、2〜8℃で保存する。

3 誤
アダリムマブ皮下注の生理食塩液に対する浸透圧の比は約1であり、トシリズマブ点滴静注用の生理食塩液に対する浸透圧の比は約0.5〜1である。

4 正
注射剤は無菌製剤であるため、無菌試験法に適合する。

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