令和08年度 第111回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 284,285

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問 284  リアルタイム正答率 : 64.2%
問 285  リアルタイム正答率 : 82.7%

 国家試験問題

国家試験問題
7歳男児。身長124 cm、体重25 kg。母親によると、患児は食後に「喉が熱い感じがする」と訴えることが多く、夜間に咳き込んだり、胸をさする仕草をみせたりすることがある。また、酸っぱいものを吐き戻すことがあり、体重減少はないが、食欲が少し落ちているとのこと。医師の診察により逆流性食道炎と診断され、ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩の細粒剤(アルタット細粒20%(注))が処方されることになった。
本処方製剤には苦味のある有効成分が含まれている。患児及び母親への服薬指導を実施する際、処方された細粒剤とそのカプセル剤の製剤及び薬物動態を確認し、以下の情報を得た。

(1)生物学的同等性試験(健康成人男子へのクロスオーバー単回75 mg経口投与)
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※評価パラメータであるAUC及びCmaxについて統計解析を行った結果、AUC及びCmaxは対数正規分布し、絶食時及び食後のいずれの場合も判定基準であるlog(0.80)~log(1.25)の範囲内であった。

(2)有効成分の原末及びカプセル剤を経口投与した後の血漿中濃度及び薬物動態パラメーターの比較(健康成人5名)
スクリーンショット 2026-08-26 16.33.24.png



問284(薬剤)
処方された細粒剤に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 カプセル剤と生物学的に同等である。


2 カプセル剤と比較して食事の影響を受けやすいので注意が必要である。


3 速放性の製剤である。


4 コーティングと甘味剤によって苦味がマスキングされている。


5 飲みにくい場合は、微粉砕する必要がある。




問285(実務)
ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩は、小児の逆流性食道炎に対して、体重30 kg未満では1回37.5 mg、体重30 kg以上では1回75 mgを1日2回経口投与する。この患児に対するアルタット細粒20%の1日量(製剤量)として、最も近い値はどれか。1つ選べ。

1 0.030 g


2 0.075 g


3 0.150 g


4 0.375 g


5 0.500 g

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問 284    
問 285    

 e-REC解説

問284 解答 1、4

1 正
生物学的同等性試験の結果のAUC及びCmaxの対数値の信頼区間が、判定基準であるlog(0.80)~log(1.25)の範囲内に入っているとのことから、細粒剤とカプセル剤は生物学的に同等であると判断できる。

2 誤
生物学的同等性試験の結果より、絶食時及び食後のいずれにおいても、細粒剤とカプセル剤の血中濃度推移はおおむね類似しているため、カプセル剤と比較して食事の影響を受けやすいとはいえない。

3 誤
細粒剤の添加剤に徐放性コーティング剤であるエチルセルロースが含まれていることから、徐放性の製剤だと判断することができる。また、(2)の結果より、カプセル剤では原末と比較して、Tmaxが延長し、Cmaxが低下していることから、徐放化により有効成分の放出が遅延していると推測できる。

4 正
細粒剤の添加剤から、徐放性コーティング剤のエチルセルロースや甘味料のアスパルテームなどが含まれるため、コーティングと甘味剤によって苦味がマスキングされていると考えられる。

5 誤
細粒剤は徐放性コーティング製剤であり、吸収率に影響を及ぼすため微粉砕は行わない。


問285 解答 4

本患者の体重は25 kgのため、ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩は1回37.5 mgを1日2回経口投与する。
1日あたりの成分量は、37.5 mg /回×2回/日=75 mg /日である。
アルタット細粒20%は製剤量1 gに200 mgの成分を含むので、求める1日量(製剤量)をx gとすると

製剤量:成分量=1 g:200 mg=x g:75 mg
x g=0.375 g

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