平成24年度 第97回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 302,303

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問 302  正答率 : 44.4%
問 303  正答率 : 57.5%

 国家試験問題

国家試験問題
55歳男性。尋常性乾癬の治療のため、シクロスポリンカプセル25 mgが処方された処方せんを保険薬局に持参した。この男性は、2ヶ月前の来局時に、近所の内科医よりニフェジピン徐放錠20mg、ピタバスタチンカルシウム錠1 mg、ファモチジン錠20 mg を投薬されていることが、薬歴簿に記載されていた。
そこで、医薬品添付文書の「使用上の注意-相互作用」の項目を確認したところ、 薬歴簿に記載されていた薬剤の中に、シクロスポリンとの併用が問題となる薬剤が含まれていた。

問302(病態・薬物治療)
この相互作用について、内科医から投薬されている医薬品の添付文書を用いてさらに確認することとした。医薬品添付文書の「使用上の注意−相互作用」以外に、この相互作用に関する情報が掲載されていると考えられる項目はどれか。2つ選べ。

1 禁忌


2 用法・用量に関する使用上の注意


3 薬物動態


4 臨床成績


5 取扱い上の注意


6 承認条件




問303(実務)
薬剤師が処方鑑査を行った後、最初にとるべき対応として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 処方せんに従って調剤し、副作用に関する注意事項を説明して薬剤を交付した。


2 処方せんに従って調剤し、内科医から投薬されている薬は一時服用を中止するように説明した上で薬剤を交付した。


3 処方医にシクロスポリンの処方変更に関する疑義照会を行った。


4 ただちに近所の内科医に併用薬剤の変更に関する疑義照会を行った。


5 薬歴簿の記録が2ヶ月前の情報であったので、現在の併用薬を患者に再確認した。

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問 302    
問 303    

 e-REC解説

問302 解答 1、3

相互作用に関する情報は、医薬品添付文書の「使用上の注意-相互作用」以外に「警告」、「禁忌」、「原則 禁忌」、「使用上の注意-慎重投与」、「薬物動態」などにも記載されることがある。
本設問では、シクロスポリンとの併用が問題になる薬剤として、ピタバスタチンカルシウム錠 1 mg があ げられる。ピタバスタチンカルシウム錠 1 mg の医薬品添付文書の「使用上の注意-相互作用」以外に
「禁忌」、「薬物動態」の項目にシクロスポリンとの相互作用に関する情報が掲載されている。


問303 解答 5

処方せん鑑査では、薬歴簿やお薬手帳から得られる患者情報(現在服用中の薬物、アレルギー歴、副作用歴など)をもとに処方せんの内容の確認を行う。本設問では、薬歴簿の記録が2ヶ月前の情報であるため、薬剤師が処方せん鑑査を行った後、最初にとるべき対応は、現在の併用薬を患者に再確認することである。

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