平成30年度 第103回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 308,309

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問 308  正答率 : 98.0%
問 309  正答率 : 98.1%

 国家試験問題

国家試験問題
薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令(以下「体制省令」という。)には、薬局において調剤の業務に係る医療の安全を確保するために必要な措置として、従業者に対する研修が定められている。この研修として、薬局の過去のヒヤリ・ハット事例報告を薬剤師全員で確認し、以下の事例を検討した。
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この処方に対してノルバスク錠10 mg 1回2錠(1日2錠)14日分を調剤した。この薬剤交付時に患者に「高血圧の薬」であることを説明した際、患者が間違いに気づいた。

ノルバデックス錠:成分名 タモキシフェンクエン酸塩
ノルバスク錠  :成分名 アムロジピンベシル酸塩

問308(実務)
この事例から取り間違いの再発を防止する方法として、適切でないのはどれか。1つ選べ。

1 処方せん記載の医薬品名を声出し確認するとともに、錠剤棚の貼付ラベルの医薬品名も声出し確認する。


2 取り間違いをした薬剤師はその作業から外す。


3 調剤棚に「類似名称医薬品有り」の注意喚起のシールを貼る。


4 類似名称医薬品の薬品棚の配置を見直す。


5 類似名称医薬品の組合せ表を作成してスタッフに周知する。




問309(法規・制度・倫理)
研修のほか、体制省令に定められている調剤の業務に係る医療の安全を確保するために必要な措置に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 医薬品の安全使用のための責任者の設置


2 医薬品の安全使用等の業務に関する手順書の作成


3 調剤の業務に係る医療の安全を確保するための指針の策定


4 従事者から薬局開設者への事故報告体制の整備


5 調剤過誤に関する懲罰の設定

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問 308    
問 309    

 e-REC解説

問308 解答 2

医薬品の取り間違いをした薬剤師をその作業から外すことは、取り間違いの再発を防止する方法として適切ではない。類似名称医薬品の取り間違いを防止するためには、取り間違いをした薬剤師を含めた全スタッフに対し、類似名称医薬品について注意を促す措置をとり、取り間違いの再発防止に努める必要がある。


問309 解答 5

調剤過誤に関する懲罰を設定するという規定はない。調剤の業務に係る医療の安全の確保を行うためには、調剤過誤を起こした者を特定し、懲罰を与える等の「責任指向型」対応ではなく、どうすれば調剤過誤を防げるか対策を検討する「対策指向型」対応が有効であると考えられている。

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