令和08年度 第111回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 308,309

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問 308  リアルタイム正答率 : 91.2%
問 309  リアルタイム正答率 : 94.1%

 国家試験問題

国家試験問題
81歳男性。一人暮らし。息子が車で30分くらいの場所に住んでいる。息子は週末にこの男性宅を訪問し、生活の世話をしている。この男性は65歳から高血圧症、高尿酸血症及び前立腺肥大症の治療を行っていた。1年前に認知症と診断され、処方1、処方2及び処方3の薬剤で治療中である。血圧コントロール不良のため、今回より処方4の薬剤が追加となり、男性が息子とともに処方箋を持って薬局を訪れた。受付時に、この男性から「最近飲み忘れが多く、結構薬が残ってしまいます。今日から薬が1つ増えると聞いたのですが、ただでさえ飲み忘れがあるのに、これ以上増えたらもっと飲めなくなるのではないかと心配です。何か良い方法はないですか。睡眠はよくとれており体調には問題ありません。」と相談があった。

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(処方箋に記載されていた検査値)
血圧164/86 mmHg、AST 32 IU/L、ALT 18 IU/L、
血清クレアチニン0.9 mg/dL、BUN 23 mg/dL、尿酸10.1 mg/dL


問308(実務)
この男性の訴えや症状に対し、一包化以外に薬剤師が行うこととして適切なのはどれか。2つ選べ。

1 電話で毎日服薬確認することを息子に提案する。


2 医師に疑義照会せずに、カンデサルタン錠とヒドロクロロチアジド錠を配合錠に変更する。


3 処方2の薬剤の服用タイミングについて、朝食後への変更を医師に提案する。


4 アロプリノールの中止を医師に提案する。


5 スボレキサントの増量を医師に提案する。




問309(法規・制度・倫理)
薬剤師は、この男性と息子に、高血圧治療薬による低血圧のリスクについて説明した。さらに、薬剤師は、薬剤師法に基づく薬剤の使用状況の継続的な把握と薬学的指導(フォローアップ)の必要性を検討した。この男性に対する薬剤師のフォローアップとして、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 フォローアップを行うことについて、薬剤師は都道府県知事に申請し、登録を受けなければならない。


2 フォローアップを行うことについて、処方医の指示は不要である。


3 フォローアップの結果、服薬アドヒアランスの低下が確認された場合、薬剤師の判断で用法用量の変更をこの男性に指示する。


4 電話でのフォローアップは認められていない。


5 フォローアップを行った場合であっても、次回調剤時の服薬指導は必要である。

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問 308    
問 309    

 e-REC解説

問308 解答 1、3

1 正
息子に毎日電話で服薬状況を確認してもらうことは、飲み忘れを防止する方法の1つとして適切である。

2 誤
薬剤師は、処方箋に記載された医薬品につき、その処方箋を交付した医師、歯科医師又は獣医師の同意を得た場合を除くほか、これを変更して調剤してはならない。

3 正
処方2の薬剤の服用タイミングを朝食後へ変更し、服用時点をまとめることは、飲み忘れを防止する方法の1つとして適切である。

4 誤
アロプリノールは、高尿酸血症治療薬である。本患者の尿酸値は10.1 mg/dLであり、基準値(7.0 mg/dL以下)を超えているため、アロプリノールの中止を提案することは、適切ではない。

5 誤
スボレキサントは、不眠症治療薬である。本患者は「睡眠はよくとれており体調には問題ありません」と発言していることから、スボレキサントの増量を提案することは、適切ではない。


問309 解答 2、5

1 誤
薬剤師がフォローアップを行うことについて、都道府県知事への申請や登録は不要である。
薬剤師は、調剤した薬剤の適正な使用のため、販売又は授与の目的で調剤した時は、患者又は現にその看護に当たっているものに対し、必要な情報を提供し、及び必要な薬学的知見に基づく指導を行わなければならない。

2 正
薬剤師がフォローアップを行うことについて、処方医の指示は不要である。薬剤師が、調剤した薬剤の適正な使用のために指導が必要と認めた場合に実施する。

3 誤
薬剤師は、処方箋に記載された医薬品につき、その処方箋を交付した医師、歯科医師又は獣医師の同意を得た場合を除くほか、これを変更して調剤してはならない。

4 誤
フォローアップの手段としては、対面(来局・訪問)、電話、FAXのほか、電子お薬手帳、SNSなどのICT(情報通信技術)の活用が認められている。

5 正
服薬指導は薬剤師の義務であるため、フォローアップを行った場合でも、次回調剤時の服薬指導は必要である。

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