平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 310,311

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問 310  正答率 : 64.1%
問 311  正答率 : 58.7%

 国家試験問題

国家試験問題
保険調剤を行うに当たって、薬剤の特性や患者からの情報をもとに調剤方法や投与方法を工夫することも、薬剤師の重要な業務である。その1つに分割調剤があげられる。

問310(法規)
薬局において分割調剤を行い、調剤済みとならなかった場合の薬剤師の対応として、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 処方せんに調剤済みの旨を記入しなかった。


2 調剤録に調剤量を記入しなかった。


3 処方せんに記名押印した。


4 処方せんは薬局で保管し、コピーを患者に渡した。




問311(実務)
処方せん受け付け時に患者から得た情報によって薬剤師が対応した事例のうち、分割調剤に係る調剤報酬を算定できる行為はどれか。2つ選べ。なお、処方せんには先発医薬品が記載されており、後発医薬品への変更を不可とする旨の記載はなかったものとする。

1 患者が後発医薬品への変更に不安をもっていることがわかったので、 14日分処方のところ、1回目の調剤として後発医薬品を5日分交付した。
2 患者が後発医薬品への変更に不安をもっていることがわかったので、 30日分処方のところ、先発医薬品と後発医薬品をそれぞれ15日分交付した。
3 新たに抗がん剤が7日分処方され、患者が副作用に強い不安をもっていることがわかったので、1回目の調剤として3日分交付した。
4 吸湿性がある薬剤が60日分処方され、1回目の調剤として安定性が保証されている30日分を交付した。

5 トリアゾラム錠0.25 mgの処方であったが、患者が半分に割って服用していることがわかったので、0.25 mg錠を半分に分割して交付した。

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問 310    
問 311    

 e-REC解説

問310 解答 1、3

1 正
調剤済みとならなかった処方せんには、調剤量や調剤年月日などを記入し、調剤した薬剤師の記名押印又は署名が必要である。調剤済みの旨を記入する必要はないため、設問の対応は適切である。

2 誤
分割調剤を行い、調剤済みとならなかった場合は、調剤録に調剤量のほか、調剤した薬剤師の氏名など必要事項を記載する。

3 正
解説1参照。

4 誤
分割調剤を行い、調剤済みとならなかった処方せんについては、コピーではなく処方せんそのものを患者に返却する必要がある。


問311 解答 1、4

分割調剤に係る調剤報酬を算定できるものとして、①長期投与(14日分を超える投薬)に係る処方せんにおいて、薬剤の長期保存が困難であることなどを理由に分割して調剤を行った場合、②処方せんに記載された先発医薬品を初めて後発医薬品に変更して調剤を行う場合に、患者の希望により後発医薬品を一定期間試用してもらうことを目的として分割調剤を行った場合がある。設問の1と4がこれに該当する。

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