令和03年度 第106回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 318,319

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問 318  正答率 : 94.6%
問 319  正答率 : 95.2%

 国家試験問題

国家試験問題
75歳男性。1年前から、高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症と不眠症のため、近医を受診し、前回同様の以下の薬剤が処方された。患者のお薬手帳には、3日前に初めて受診した別の泌尿器科から処方された薬が記載されていた。薬剤師が患者の家族に確認をしたところ、一昨日から、特に午前中にぼんやりしていることが多く、最近は物忘れが目立つため、認知症を発症したのではないかと心配していた。

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問318(実務)
この患者に薬剤師が行った対応として、適切でないのはどれか。1つ選べ。

1 睡眠薬の副作用の可能性もあるため、今回の処方について医師に確認を行った。


2 服用している薬剤が多くなってきたため、医療機関ごとにお薬手帳を分けるように患者に指示した。


3 睡眠薬などを自己調整して服薬していないか患者に確認した。


4 かかりつけ薬剤師の制度を説明し、かかりつけ薬剤師のいる薬局で全て調剤してもらうように勧めた。


5 認知症の可能性も否定できないため、専門医へ行くように勧めた。




問319(法規・制度・倫理)
この患者に対し、調剤を行うにあたり薬剤師が行った対応のうち、薬剤師法に基づいて処方箋に記入しなければならないとされているのはどれか。1つ選べ。

1 疑義照会に対する処方医の回答内容


2 お薬手帳に関する指導の内容


3 患者の家族から聞き取りをした内容


4 かかりつけ薬剤師に関する説明内容


5 患者に行った受診勧奨の内容

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問 318    
問 319    

 e-REC解説

問318 解答 2

1 適切
本患者は不眠症の治療薬であるブロチゾラムとエスゾピクロンを重複で服用しており、副作用が発現している可能性があるため、処方医に確認する必要がある。

2 不適切
服薬情報を一元管理することで、薬の飲み合わせ等を確認することができるため、医療機関ごとにお薬手帳を分けずに、同じお薬手帳で管理することが望ましい。

3 適切
患者が服用量などを自己調整すると副作用の発現につながるおそれがあるため、患者に確認する必要がある。

4 適切
かかりつけ薬剤師の制度を活用することで、服薬情報を一元管理できるため、副作用や相互作用等のリスクに対応しやすくなる。

5 適切
年齢や患者家族への確認内容から、認知症の可能性も否定できないため、必要に応じて専門医へ行くように勧める。


問319 解答 1

薬剤師は、医師等に疑わしい点を確かめた場合には、その回答の内容を処方箋に記載しなければならない。
処方箋への記入事項を以下に示す。

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したがって、薬剤師が調剤を行うにあたり、薬剤師法に基づいて処方箋に記入しなければならないのは、「疑義照会に対する処方医の回答内容(選択肢1)」である

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