令和08年度 第111回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 322,323

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問 322  リアルタイム正答率 : 73.8%
問 323  リアルタイム正答率 : 71.4%

 国家試験問題

国家試験問題
82歳女性。身長157 cm、体重40 kg。大腸がんの治療で入院していたが、食事を摂ることができなくなり中心静脈栄養(TPN:Total Parenteral Nutrition)療法を開始した。退院後も自宅で皮下埋込型中心静脈ポート(CVポート)から投与するTPN療法を継続することとなった。地域のケアマネジャーと相談し、新たに介護保険を利用することとなり認定を受けた。自宅における患者の点滴は、CVポートに接続されたフーバー針(皮下埋込式カテーテル用穿刺針)を介して投与される。
退院後は処方1及び処方2の薬剤で治療することとなり、薬局の薬剤師が患者宅を訪問して薬剤管理指導を行うこととなった。

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問322(実務)
薬剤管理指導のために訪問した薬剤師が患者の介護を行う家族に対して説明する内容として適切なのはどれか。2つ選べ。

1 処方1の薬剤は変質を防ぐために冷蔵庫で保管してください。


2 処方1の薬剤を交換する前に手を消毒してください。


3 処方2の薬剤は輸液フィルターを通して投与してください。


4 入浴時はCVポートからフーバー針をはずしてください。


5 使用済みのフーバー針は、家庭系一般廃棄物としてお住まいの地域のルールに従って処理してください。




問323(法規・制度・倫理)
薬剤師の説明後、患者の家族から、新たに利用するこの保険について質問された。家族への説明として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 この保険は、利用開始に伴い保険料が増額になります。


2 この保険から給付される1ヶ月当たりのサービス利用の上限額は、年齢によって区分されています。


3 サービスの利用に際しての自己負担割合は、利用者の所得に応じて異なります。


4 在宅での服薬状況の確認や服薬指導に対する費用は、医療保険ではなく、この保険が適用されます。


5 薬剤料は、医療保険ではなく、この保険が適用されます。

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問 322    
問 323    

 e-REC解説

問322 解答 2、4

1 誤
エルネオパNF輸液は、基本は室温で保管するよう説明する。また、本剤は、品質保持のために遮光性及びガスバリア性の外袋で包装し、脱酸素剤を封入しているため、使用時まで外袋を開封しないことも併せて説明する。

2 正
細菌汚染防止のために、輸液を交換する前に、手洗い・消毒をする必要がある。また、交換時、輸液製剤のゴム栓に穿刺する際には、ゴム栓部分を消毒する必要がある。

3 誤
静注用脂肪乳剤は、脂肪粒子の粒子径がフィルターの孔径よりも大きく、目詰まりを起こすため、フィルターを使用して投与することはできない。

4 正
入浴の際は、フーバー針を抜去し、ポピドンヨードで消毒して絆創膏を貼り、その数時間後に絆創膏を外してから、通常の入浴が可能となる。

5 誤
使用済みのフーバー針は、破損しにくく密閉できる容器(ペットボトルなど)に入れて、医療機関・薬局に持参するよう説明する。


問323 解答 3、4

1 誤
介護保険の保険料は、第1号被保険者(65歳以上の者)又は第2号被保険者(40歳以上の医療保険加入者)が、その所得等によって定められた額を納付している。利用開始に伴い保険料が増額するものではない。

2 誤
居宅におけるサービスを受けるための介護保険により給付される1ヶ月あたりの限度額(区分支給限度基準額)は、要介護状態・要支援状態により区分される。

3 正
介護保険に基づくサービスの自己負担割合は、原則として1割である。ただし、一定以上の所得がある利用者は、2割又は3割となる。

4 正
介護保険の認定を受けた者に対する訪問薬剤管理指導(居宅療養管理指導費又は介護予防居宅療養管理指導)に係る給付は、原則として、介護保険を優先して利用する。

5 誤
患者が要介護認定又は要支援認定を受けている場合、介護給付による給付を受けられる場合には介護保険の給付が優先される。ただし、薬剤料は介護保険による給付対象に含まれないため、医療保険が適用される。

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