令和06年度 第109回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 324,325

Pin Off  未ブックマーク    |  |  |   
問 324  正答率 : 94.7%
問 325  正答率 : 71.0%

 国家試験問題

国家試験問題
21歳男性。スポーツ競技者。花粉症による鼻炎症状がつらく、練習に影響するので自分で何か良いものはないかと調べたところ、ある健康食品が良いとインターネット上で評判になっていることを知り、当該健康食品について相談するため薬局を訪れた。この競技者から、ドーピング禁止物質(注)は摂取できないという申し出があり、薬剤師が対応した。
(注)ドーピング禁止物質:世界アンチ・ドーピング機構が定める禁止表に記載されている物質

問324(法規・制度・倫理)
この薬局では、この健康食品以外にも複数の健康食品を取り扱っており、店舗内での健康食品の広告を検討している。次のうち、医薬品的な効果に該当せず、医薬品でなくても広告が可能なのはどれか。1つ選べ。

1 がんの治癒


2 花粉症の予防


3 健康維持


4 細胞の活性化


5 肝機能の向上




問325(実務)
この競技者から症状を詳しく聴取したところ、一般用医薬品で対応したほうがよいと判断された。鼻炎に効果がある一般用医薬品のうち、ドーピング禁止物質を含む医薬品はどれか。2つ選べ。

スクリーンショット 2024-07-09 21.14.31.png

 解説動画  ( 00:00 / 0:00:00 )

 ビデオコントロール

 解説動画作成を要望!

 解答を選択

問 324    
問 325    

 e-REC解説

問324 解答 3

健康食品の販売において、医薬品として承認を受けていないにもかかわらず、医薬品的な効能・効果の広告を行うことは、承認前の医薬品の広告に該当するため禁止されている。
医薬品的な効能・効果について以下に示す。
【医薬品的な効能・効果】
① 疾病の治療又は予防を目的とする効果
例:「がんの治療」、「花粉症の予防」など
② 身体の構造又は機能に影響を与えることを目的とする効果
例:「細胞の活性化」、「肝機能の向上」など
したがって、本問の選択肢のうち、健康食品の広告として可能なのは、「健康維持」である。


問325 解答 2、5

ドーピング禁止物質については、世界アンチ・ドーピング機構によって公表されており、各物質の特徴にあわせて「常に禁止される物質」「競技会(時)に禁止される物質」「特定競技において禁止される物質」に分けられる。

1 誤
成分中にドーピング禁止物質は含まれていない。

2 正
成分中には、競技会(時)に禁止されるドーピング禁止物質である塩酸プソイドエフェドリンが含まれている。

3 誤
成分中にドーピング禁止物質は含まれていない。

4 誤
成分中にドーピング禁止物質は含まれていない。

5 正
成分中のマオウにはエフェドリンが含まれており、エフェドリンは競技会(時)に禁止されるドーピング禁止物質に該当する。

 Myメモ - 0 / 1,000

e-REC 過去問解説システム上の [ 解説 ] , [ 解説動画 ] に掲載されている画像・映像・文章など、無断で複製・利用・転載する事は一切禁止いたします