令和02年度 第105回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 332

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問 332  正答率 : 65.5%

 国家試験問題

国家試験問題
中耳炎と診断された1歳9ヶ月の乳幼児を連れた母親が、下記の処方箋を持って薬局を訪れた。この患者の服薬にあたり、薬剤師が留意すべき副作用とその理由として適切なのはどれか。1つ選べ。

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1 ビタミンDの活性化を阻害するので、低カルシウム血症に注意する。


2 小児においては腸管から水分を奪い腸管内容物を軟化させるので、下痢に注意する。


3 カルニチンの尿中排泄が促進されるので、低血糖症状に注意する。


4 脂肪酸代謝に支障をきたすので、脂質異常症に注意する。


5 消化酵素によりアセトアルデヒドが発生するので、消化管粘膜障害に注意する。

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問 332    

 e-REC解説

解答 3

セフジトレンピボキシルは、消化管からの吸収を高めるためにピボキシル基が付加されたセフジトレンのプロドラッグである。ピボキシル基は吸収後に代謝を受けてピバリン酸となり、カルニチン抱合を受け尿中に排泄されるため、ピボキシル基を有する薬物を服用すると、血清カルニチンが低下することがある。カルニチンは脂肪酸のβ酸化に必須な因子であり、体内でカルニチンが欠乏すると脂肪酸のβ酸化が行えず糖新生ができないため、低血糖症状(痙れん、意識障害等)に注意が必要である。

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